2013年2月14日木曜日

脳に磁場あて喫煙欲求抑制 理研など :日本経済新聞

脳に磁場あて喫煙欲求抑制 理研など :日本経済新聞:









大脳前頭前野の背外側面に磁場(強い磁場?)をあてると喫煙欲求を抑制するのだそうだ。


大脳前頭前野は、長らく脳の司令塔と呼ばれていた。「さぁ、頑張るぞ!」と云う「やる気」や、何かをやり遂げようと云う「やる気」、やってはいけない事をしないと云う気持ちや、我慢する気持ちは前頭前野が受け持っているとされている。


喫煙欲求と云う短期的な満足感を我慢して、長期的な満足感(・・・が禁煙成功だと云うのなら寂しすぎるけど・・・)へと到達しようとする「やる気」が磁場に依って増すのだろうか?


私は訳あって「受動意識仮説」を信じている口である。「受動意識仮説」については、別ブログ過去記事「(その2)人の記憶はアテにならないとして・・・ 2011-10-28 23:07:00 | Innocent joke」を御覧頂きたい。




「受動意識仮説」とは、「自分自身」は馬を自由に操っている御者(司令塔)なんかではなくノンフィクション作家(観察者)に過ぎない・・・と云う仮説で、「馬」が進化の過程で「エピソード記憶」を必要とした為に便宜上産みだした幻想が「自分自身」の正体だとしている。


尚、最新の脳科学の中で御者(司令塔)と認識される「自分自身」の座は大脳の中のドコかと云えば・・・前頭前野の46野(ワーキングメモリー)を中心に、前頭前野の9野、前頭前野の10野、前頭前野の47野等が特殊な多段階の自我フレーム(フレームとは、階層的に配列されたひとまとまりの神経システム)となっており、それらが一種の専用線的な神経繊維で入力・出力が規則的に配列された自我コラムで結び合わされて自我の多重的な働きに特異的に関わっているのだそうだ。




前頭前野の最も重要な機能とは、実行機能である。実行機能とは、複雑な課題の遂行に際し、課題ルールの維持やスイッチング、情報の更新などを行うことで、思考や行動を制御する認知システムである。特に、新しい行動パタンの促進や、非慣習的な状況における行動の最適化に重要な役割を果たし、人間の目標志向的な行動を支えているのだそうだ。






500万年間のヒトへの進化の過程で、脳の大きさが3倍になった際に前頭前野の大きさは6倍になっている事からも、前頭前野の発達こそが万物の霊長たるヒトの由縁なのだろう。




「受動意識仮説」下での前頭前野の機能とは、前頭前野の46野(ワーキングメモリー)を中心に、音声情報を保持する音韻ループ系(構音リハーサル系・音韻情報保持系の2つサブシステムで構成)、視空間スケッチパッド系(視覚的な情報を保存する心の目)と、長期記憶とのインタフェースとなるエピソディック・バッファ(音声/視覚/空間情報を統合した表現を保持し、更に意味情報や関連情報と云った長期記憶情報へのアクセスとインデックスを行う)を制御し、注意の焦点化と分割、スイッチング、長期記憶の活性化を行い、目標志向的行動を支えているとされている。又、記憶の更新や、課題ルールの変更への順応や、低次な処理をバイアスさせ課題ルールの維持も担っているとされている。


こうしたヒトをヒトたらしめる前頭前野の中央実行系がいとも容易く磁場の影響を受けて変容してしまうとは・・・






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