2013年6月1日土曜日

「2014年までにM9の南海トラフ地震がくる」 東北大震災を的中させたロシア地震学者が予測 - ハピズム





南海トラフ地震「高確度の予測は困難」 5月28日 19時13分 NHK NewsWeb


数年前に南海トラフ震源想定域内に於いて、今回の東日本大震災前の前震(震源付近で約50時間前に起きたマグニチュード7.3の地震)と同じメカニズムの地震が発生した事が在る。その際に、日本で最高密度の観測網を敷いている南海トラフ東海地震観測網では地震予知連の会議が開かれた結果、東海地震の前兆ではないと結論した。(この事は、確か私の別ブログに書いた筈)

現在の地震学に於けるプレート境界型地震の発生メカニズムに関しては、学説がほぼ現在の形に成りつつあった私が高校生の頃から肯けない部分が在った。何故なら、海洋底プレートは同じ厚みが連なる単なる平面ではなく海山等が連なって存在しているからだ。地球と云うスケールの中では薄物一枚以下の厚みであろうともプレート境界型地震のメカニズムには少なからず影響を及ぼすだろう事は文系の高校生でも明らかだったからだ。

だから、南海トラフでは海溝型地震が100〜150年周期で起きていると云う脅し文句には動じない高校生であろうとした。その当時から海溝型地震の発生には、オルゴールの作動原理の様に、櫛歯の処にピンが付いたドラムやディスクがやってくるから櫛歯が弾かれて音を出すのであって、ピンが出っ張っていない処では音を出さない・・・と考えていた。新聞への投稿小僧だった私は、そう云った素人の発想を投書した事もあったが、地球規模のプレート境界に於いて海山なんか逆にベアリングの球の様に滑りが良くなるだけだと地震学者の方から回答を戴いた事も有った。

だが・・・、関東平野直下のマイクロプレートの発生メカニズムの解説には、海山の関与が推察されていた。



(「HP内の図面の無断使用・無断リンクはお断り」なので、産総研のバナーから当該記事を御覧下さい。この中には貴重な関東直下フラグメントの画像があります)

この手のプレート境界型地震の予知には、当に櫛歯に近づきつつあるディスクにピンが生えているかいないか、生えているとしてピンの大きさは大きいのか小さいのかが判れば良いのだと思っているのだが、現在の科学レベルでは、地中レーダーの解析像からは海山の名残を見出す事は困難だ。従来型の観測網と並行して地震が発生するポイントの可視化、及び、その新たな知見に裏付けられたメカニズム解析が急務であろう。(今日の科学レベルでも工夫次第では深深度の可視化は可能だと思われる。地震学者の方が想像も付かないレベルで工業的や人体診断に使われる非破壊検査技術は進化している。)

「30年以内の発生確率が60~70%」とされる南海トラフ地震の社会的切迫度と現在の地震学に於ける人類の知見や科学レベルを考えると、防災に結びつく実用的な確度で予知や予測の実現を期待するのは、占いや神託レベルに期待するのと同レベルだと云わざるを得ない。

私は概ね高評価をしている第二次安倍政権だが、古屋圭司防災担当相の主張する「観測点を増やし、科学的知見を集約すれば、予測の確度は上げられる」と更なる観測網の充実に資力を投入する・・・過去の幻想を惰性で後押しする方針には反対を表明したい。勿論、地震学者諸氏は今後の予知を確実とする為のデータの集約に努めて戴くのは当然だろうが、政府や自治体が科学的な地震予知は実現していると云う幻想に捕らわれて我々レベルにも実現可能な生き延びる為の防災を等閑とは云わない迄も二の次にするのを止めて、第一義的な多くの方々が生き残る為の防災へと舵を切る事を強く願いたい。

鳴るか鳴らないか判らない猫の首の鈴よりも、猫に襲われても多くの方々が生き延びられる様な施策にこそ資力を注いで頂きたい。


何よりも先ず「備えあれば憂いなし」である。


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