2013年8月10日土曜日

H7N9亜型、ヒト・ヒト感染を初確認

CNN.co.jp : 鳥インフルH7N9型、人から人への感染を初確認 英誌:

H7N9新型インフルエンザは2013年3月流行が報じられたが中国南部の梅雨入りと共に流行感染は沈静化していた。一旦はヒトヒト感染の疑いが報じられたが、中国当局に依って否定されていた。


だが、ケースとしては非常に稀なのだろうがヒトヒト感染が確認された。


良いニュースでは、このH7N9亜型の増殖最適温度は未だ鳥の体温である41℃前後でありヒトの上気道の温度33℃では増殖し難いので、ヒトヒト感染能をもった処でパンデミックには移行しないだろうと考えられる点だ。


悪いニュースでは、当初は効くかも知れないと云われたタミフル・リレンザ等の抗ウイルス薬が殆ど無力な事と、従来の感染域での中国国民のみならず我々日本人も欧米人にも免疫が存在しない事だ。そして、更にH7N9亜型感染を判断できる簡易検査薬が存在しない。


もし、この冬以降にH7N9亜型の変異が進んで、増殖最適温度が34℃程度に下がれば、ヒト種に限らず多くの哺乳類種を巻き込んだパンデミックに移行する可能性を秘めている。そのウイルス変異とは、通常グルタミン酸Gluであるはずの679Kの遺伝子がリジンLys(AAA,AGG)に置き換わり679Eとなったため、RNAポリメラーゼの形が変化してRNAとの親和性が約3倍になったため、RNAの増殖速度が急増し増殖最適温度が下がってしまう・・・のだそうだ。


RNAコドンでは、GAAまたはGAG(グルタミン酸Glu)である遺伝情報が、AAAまたはAGG(リジンLys)に書き換わる変移って、遺伝子1個・・・GがAに書き換わるだけの変移が人類に最悪の結果を招いてしまう・・・のだそうだ。

人類は、今年の初旬までは人類全体に危機を及ぼす高病原性トリインフルエンザ(HPAI)
はH5N1亜型だと定め全世界規模で監視してきたのだが、低病原性だからとノーマークだったH7N9亜型が鳥には弱毒でも哺乳類には強毒だったとの大ドンデン返しである。

伏兵が潜んでいたとは・・・

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