2013年9月13日金曜日

男には、駄作と知っていても観に行かねばならぬこともある。だが・・・

映画「風立ちぬ」が絶好調、「キャプテンハーロック」は大苦戦! - 芸能 - ZAKZAK:



原作への過剰な愛やオマージュが映画作品を駄目にする例も少なからずは在るのだが、愛やオマージュが無い駄作よりはマシと云えるだろう。宇宙戦艦ヤマト2199で素晴らしいアップデートを果たした松本零士関連作品が成功し、松本零士御大も現代へのアップデートとブラッシュアップを果たしたキャプテンハーロックを魅せてくれるだろうかと期待したのだが・・・、「キャプテンハーロック」は予告編の段階で、私の趣向とは合致しないクソ映画だと判っていた。

脚本に福井晴敏や、監督に荒牧伸志、メカデザインには竹内敦志らの実績在る本邦での第一人者を起用し、製作費30億円を投じ国外展開をも視野に入れたモーションキャプチャー方式フル3DCGアニメとして製作された映画である。本編を見たジェームズ・キャメロンからクオリティを絶賛され、その後の第70回ヴェネツィア国際映画祭の特別招待作品に選ばれて現地上映され、監督の荒牧、三浦春馬、松本零士がレッドカーペットを歩き、世界中の配給会社からオファーが殺到していることが報じられていた。

その当時に公開されていた予告編で、日本語として破綻しているクソ・キャッチコピー「全乗組員に告ぐ。世界を変えたければ、この艦に乗れ!」と滑舌の悪いキャストで駄作であると早々に暴露したのである。こんなコピーでキャプテンハーロックの世界観を表現しようとし、こんな滑舌の悪いキャストが演じるキャプテンハーロックは駄作だろう・・・と思った。

漏れ聞くストーリーでは、キャプテンハーロックらしさの欠片も無く連続性もない完全オリジナルであり、業界の偉い人は判らないみたいだが(小栗旬や三浦春馬や蒼井優や古田新太や福田彩乃と云った)俳優やモデルやコメディアンでは作品を台無しにしてしまうだろう。小栗旬や三浦春馬はプロモーション上は有利かも知れないが、やはり、ここはプロの声優を起用すべきなのだ。

封切り後、暫く経って・・・私自身の不幸な想像通りのクソ映画だと認定を受けてしまった後だが、レイトショー上映に行ってきた。レイトショー上映だと引き算しても客の入りは最低の閑古鳥状態だったが、小栗旬や三浦春馬のファンかと思しき若い女性が数人居たので制作者サイドの思惑は当たっていたのカモ?

この映画が興行的に失敗する理由は、声優の拙さではなくシナリオが最悪であるからだろう。原作者:松本零士が一種のスターシステムとして複数の作品を跨いで長い年月掛けて紡ぎ上げたキャラクターであるキャプテンハーロック像を毀損したのである。脚本家である福井晴敏にはキャラクターであるキャプテンハーロックや原作者への愛やオマージュは欠片も無いのだろう。キャプテンハーロックと云う名跡を穢したのだ。キャプテンハーロックは大好きな作品だったが、この世界観の延長線上にあるキャプテンハーロックは二度と観ないツモリだ。当作品は記憶から抹消したい位である。

キャプテンハーロック・シリーズのファンの方は観ない方が良いのカモ?(ま、国内興行的に上手くいかなくても、「世界中の配給会社からオファーが殺到している」のだから問題は無い筈)お布施のツモリで映画館に足を運んだが、映画館で観る価値は無いと思う。

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