2013年11月28日木曜日

丙子胡乱

丙子胡乱は、明との蜜月的な属国関係に在った李氏朝鮮が、急速に勃興した後金(後の清帝国)に逆らった結果、清帝国が朝鮮に攻め入り占領された戦争の事で、その後は明代と異なり厳しい占領下政策に苦しんだ契機となった。後に、日清戦争に勝利した日本に拠って大韓帝国として独立(形だけの独立と云われるカモ知れないが)を果たした。李氏朝鮮以前は建国から漢民族の支配下にあった高麗に朝鮮半島は統一されたが、中国をが統一すれば宋の、契丹が侵攻を行えば契丹の、宋が契丹と闘えば宋の、契丹が優位に立てば契丹の、契丹が女真を制圧すれば朝鮮も女真を占領していたが女真軍に敗れ女真が興したの属国となっていた。



兎に角、国の歴史の大部分が宗主国から冊封を受けた朝貢国に甘んじてきた大韓民国は今や温故知新としてか丙子胡乱ブームなのだそうだ。



1945年8月15日に日本が連合国に敗れたが、急遽参戦したソ連が日本併合下の朝鮮半島北部を日本の敗戦後も侵攻を続けていた為に、反共を掲げていた米国はソ連の急速な進軍で朝鮮半島全体が共産主義に落ちる事に危機感を感じソ連に対して北緯38度線を境に南北朝鮮を分割占領する事を提案。ソ連は提案を受け入れ、北緯38度線を境に北側はソ連が占領統治し、南側は米国が占領統治する事となった。その後建国された北朝鮮が建国されたばかりの中華人民共和国の助けを借りソ連から武器の調達を受けて38度線を越え大韓民国へ侵攻を開始したのだ。これを日本では朝鮮戦争と呼んでいる。尚、朝鮮戦争についてはwikipediaを読み返す事をお薦めしたい。どうも何処かの国と何処かの国の歴史認識とは大きくかけ離れているので・・・



兎に角、反共の砦として大韓民国を守り続けてきた恩義は在るモノの弱体化が見え隠れする米国と、急速に国力を強めつつ在る中国、昇る中国と沈む米国のどちらの威を借りようかと云う選択に迫られているのだろう。明の恩義に遠慮して清に逆らった時と同じ失敗を犯すなと云う声が高まっているのだろう。



最近の大韓民国は米中間での二股外交を目しているのだろう。今の大韓民国大統領朴槿恵の父は朝鮮戦争終結後間無しに軍事クーデターを起こして軍事独裁権威主義体制を樹立した人物でこの独裁政権は民主化運動の高まりで側近のKCIA長官に暗殺されるまで17年続いたのだが、大韓民国大統領に就任する否や日韓基本条約を締結して日本との国交を正常化し11億ドル(当時の1ドルは360円)の経済協力金をせしめ「漢江の奇跡」と云う経済発展を遂げた。強権政治を敷き民主化を阻み終身大統領として自身の権力を死ぬまで保持しようとした独裁者では在ったが日本を上手く操って投資を引き出し経済を大きく発展させた功績を認める人も多く歴代大統領人気投票では堂々の第一位なので、暗殺された彼の娘である朴槿恵が大統領に選ばれたのは経済発展を成し遂げた父に肖ろうとしたのだろう。娘である朴槿恵は、父の最大の欠点で在る親日派を気取られる事なく卑日に勤しんでいる。



そんな朴槿恵大統領も短期間では経済発展で成果を挙げられず折からの丙子胡乱ブームに煽られた結果、「米中二股外交+卑日」を外交方針に据えてしまった。米国には北朝鮮を抑えて貰いたいし、卑日政策の成果として日本にギャフンと言わせる為に中国との接近が不可欠だ。しかし、これでは「卑怯なコウモリ」と云うイソップ寓話の様だ。但し、この路線でいつまでも米中が機嫌良く欺し通せるとは思ってはいまい。そんな事は、宋と契丹で二股政策を演じた挙げ句何度も何度も寝返り続けた高麗時代末の歴史を紐解けば判る筈だ。米国のMD構想参加を迫られて困った時も、日本が従軍慰安婦問題を謝罪しないから参加出来ないと卑日に逃げた。日米韓の防衛協力構想を迫られた時も日本が歴史認識を改めないから参加出来ないと卑日に逃げた。この次は、何が何でも日本が嫌いだから参加出来ないと言い訳するのだろうか?




丙子胡乱と、高麗時代末の宋と契丹の間で寝返り続けた歴史を反省すれば、韓国に残された途は独自に核武装して米国の傘から離脱する事なのカモ知れないが、その機を北朝鮮が見過ごすとは思えない。何故なら、大韓民国と北朝鮮は国境を境に隣接し合った国同士と云う関係で在った事は一度も無く、朝鮮半島と云う1つの領土上に2つの政権が存在すると云う状態が続いている。彼の国の歴史を紐解けば、何でも有りなので大韓民国が一足飛びに核保有国になる禁じ手として南北が融和され朝鮮半島の民族統一が為されるのカモ知れない。



窮鼠噛猫(きゅうそごうびょう)とは恐ろしい。

2013年11月26日火曜日

生き残りの達人

NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」:

黒田官兵衛と云う人物は、西田敏行が豊臣秀吉を演じた橋田壽賀子原作・脚本のNHK大河ドラマ『おんな太閤記』を亡父が観ていたので御相伴に与った際に登場した小寺官兵衛として知った。軍師=参謀と云う役職を知り、大学生だった私に将来は参謀になりたいと思わせた歴史上の人物である。黒田官兵衛の出生への縁が備前国邑久郡福岡村らしく通勤路脇に看板が立っているのを見る度に、その学生時代の仄酸っぱく恥ずかしい記憶が甦ってくる。

天下人に憧憬する人も多いだろうが、天下人を夢見たが不運に妨げられたが「生き残りの達人」として穏やかな老後を過ごした黒田孝高(黒田官兵衛は通称名)が、私の歴史上の推しメンである。参謀職に憧れた私は、参謀職を務める為の教訓として黒田官兵衛の伝記小説を読んだのだが・・・私の人生には教訓は活かされたのだろうか?

兎に角、歴史上の推しメンがNHK大河ドラマに登場するので観るか観ないかに関わらず全話録画する事に決めた。(基本的に私はTVは観ない人なので・・・)

2013年11月25日月曜日

深発地震

気象庁|地震情報:(平成25年11月19日04時11分頃の地震 )


この震源地は遠州灘(北緯34.4度、東経137.1度)、震源の深さは約350km、地震の規模(マグニチュード)は5.7であった。震源の深さは約350kmだから深発地震である。深発地震とは文字通り地下深いところで発生する地震の事だが、多くは、比重の軽い大陸プレートの下に潜り込む比重の重い海洋プレートのプレート内部で発生するスラブ内地震だと云われている。

私の地元である岡山県近くで発生したとされるスラブ内地震は1905年や2001年に発生した芸予地震である。勿論、この芸予地震の震源域では1649年1686年1854年1857年1905年2001年と云う風に地震が続いてきていた。この芸予地震のメカニズムは、山陽地方が載るユーラシアプレートの下に高知県沖の南海トラフからフィリピン海プレートが潜り込んでいるのだが、そのフィリピン海プレートの内部で起きる地震が、何故か同じ震源域で発生していると云う訳だ。古くは愛媛県側の被害が大きかったが、直近2回では広島県側の被害が多かった事から震源域が移動していると思われる。これは・・・私の〔勝手に)想定しているオルゴール・メカニズムでの起震説では、芸予地震の震源域周辺で大陸側プレートの裏に何か(潜り込み損なったフィリピン海プレートの破片等)が挟まっていて、この部分で単に潜り込んでいくだけのフィリピン海プレートが引っ掛かって局所的に変形応力を溜めていて、それが定期的に解放されているのだと思われる。過去2回の発震間隔から何かの傾向を読み取ろうとするのは愚の骨頂だが、素人目には挟まっていた何かは下流方向に少し流れたので、次の芸予地震の発生する間隔は広くなっていくと思われる。これら芸予地震はスラブ内地震だと云われているが震源の深さは約50Kmと浅いので、地震の震度や被害は震源域周辺に集中している。そもそも、深発地震・・・と云うかスラブ内地震は特定の発生域で継続して起きることが知られているので、その震源域には何か特別の状況が存在するのだと予測されている。偉い学者の先生は、これが何かを断言する事が出来ないのだろうが、素人の気安さで私は、その原因を割れ残った海洋プレートの破片説を以前から着想している。

だが、今回冒頭で引用した地震は、震源の深さは約350Kmと深く間違いなく深発地震であるのだが、震度分布には素直に肯けないモノが在る。それは、震源地よりも震源地を遠く離れた場所で震度が大きくなるという現象であり、これを異常震域と呼ぶ。この異常震域のメカニズムは既に多くの可能性が論じられている。恐らく、その多くの可能性の大部分が、それぞれ個別の異常震域のメカニズムを説明しているのだと思っている。

今回の震域の大部分が載っているのが北米プレートなのか、起源は北米プレートなのかも知れないが既に分離し独立したオホーツクプレートなのか、以前から議論されてきた。だが、3.11後の解析や、その後に頻発した余震、及び、カムチャッカ半島周辺域での過去からの地震解析から・・・今日までの主流派の考えである東日本が載るのは北米プレートであると云う考えより、独立したオホーツクプレートであると考えた方が辻褄が合うと云われ始めている。このオホーツクプレート仮説では、北米プレートとはトランスフォーム断層であるウラハン断層で分かたれ、東からは太平洋プレートが潜り込んでいて、西はアムールプレートとユーラシアプレートと接している。そして、南側は、駿河トラフを挟んでフィリピン海プレートと接しているのだが、その海洋プレートである筈のフィリピン海プレートの下に太平洋プレートが潜り込みつつフィリピン海プレートは西日本が載るユーラシアプレートの下に潜り込んでいる。

この遠州灘は東海東南海南海地震予知に於ける「アスペリティD」と呼ばれている地域で、ここの深さ350Kmに在るプレートは、太平洋プレートである。




だから・・・太平洋プレートのスラブ内地震だったので、太平洋プレートの沈降スラブ沿いに揺れが伝わり、その揺れが首都圏直下のマイクロプレートを伝わりオホーツクプレートに抜けた・・・と成るのだろうが・・・。

当ブログ過去記事『2013年9月4日水曜日 今朝の地震』の時の地震もそうだが、何だか東日本大震災以降東日本が載っているオホーツクプレートは揺れやすく成っているのだろうか?

2013年11月23日土曜日

岡山県で感じられる不思議な揺れについて・・・

昨夜のブログ記事に関して私信で御質問を頂戴したので・・・ネタとさせて頂いた。

ブログの過去記事「ゆっくり地震 2012-03-16 20:52:41 」にも書いた・・・私が寝入りばなに何度か感じていて、高感度地震観測網 Hi-net (独立行政法人 防災科学技術研究所)にも記録されていく微震動は何だろうか?


そのゆっくり地震を感じた際に書いた私の別ブログの過去記事「地震・・・ 2010-09-20 00:18:41」に拠ると、平成22年9月19日21時47分に私の自宅で不思議な地震を感じている。相も変わらず文才に乏しい文章だが『自宅がタ~ワ~ン タ~ワ~ン タ~ワ~ンと6秒ほど揺れた。』と書いてある。(タ~ワ~ン タ~ワ~ン タ~ワ~ン と云う揺れは何かの液体的な揺れを表現したツモリ)その時点では私は、自宅立地である干拓地の軟弱地盤だから液状化は起こっていなくても液体的な揺れをするのかとか・・・、(阪神淡路大震災を契機に建てた自宅なので耐震化には気を配ったツモリなので導入した当時の免震設備の欠点として)風を受けると建物が揺れる事とか・・・を揺れの正体にして納得しようと試みた位に、液体的な不思議な揺れである。

その後も引き続き不思議な揺れの地震は続いていて、その際の高感度地震観測網 Hi-net(独立行政法人 防災科学技術研究所)で表示された地震に関する情報は以下の通り。




震源地 岡山県震源時 2010/09/19 21:47:29.14緯度 34.607N経度 133.612E深さ 14.7kmマグニチュード 3.3走向1/走向2 123.8/33.5傾斜1/傾斜2 88.1/82.4スリップ角1/スリップ角2 7.6/178.1品質 76.05




震源地 岡山県震源時 2010/09/19 22:50:59.98緯度 34.605N経度 133.609E深さ 14.0kmマグニチュード 2.9





震源地 岡山県震源時 2010/09/20 00:16:09.80緯度 34.606N経度 133.611E深さ 14.6kmマグニチュード 3.4

尚、(私の中では勝手に)この不思議な揺れには決着が付いているので、それ以降に寝入り端に、こんな揺れを感じていてもアレかと思って気にしない事にしているので高感度地震観測網 Hi-netで確認しない事も多く、枕元のスマホで確認したとしてもナンだ、又か・・・と記録もしていない。寝入り端と云う特殊な状況でしか感知できない揺れなのだが、この揺れは度々感じている。その揺れは、程度の差こそあれ液体的な「タ~ワ~ン タ~ワ~ン タ~ワ~ン」と云う揺れである。

別ブログの過去記事「ゆっくり地震 2012-03-16 20:52:41 」を最近読まれた方から私信が届いていて、その際に素人の私が勝手に考えている不思議な揺れの正体を恥ずかし毛も無く御披露した序でもネタ不足の拙ブログのネタにしようと思い立ったから・・・。

この「タ~ワ~ン タ~ワ~ン タ~ワ~ン」と液体が介在している風の不思議な揺れは、感覚の通りに大量の液体が移動する際に起震した振動であると私は思っている。液体が普通の水(高温の温泉水)なのか、流動性の高いマグマなのかは素人の私には断言できないが、この不思議な地震の震源地である岡山県小田郡矢掛町 中の地下約15Km辺りHi-net上にマグニチュード3規模の地震と記録される巨大な液体の溜まりが存在するのだと考えている。

この液体の正体は、フィリピン海プレートが含水していた大量の海水由来の水か、その高温高圧の水に起因してマントルが融解したマグマかの何れかなのだろう。



地元岡山県に於けるフィリピン海プレート西側は、緩やかに潜り込んでいるので岡山県小田郡矢掛町 中付近では地下50〜60Km位に潜り込んでいるプレートが含水している水を上部マントル内へ放出しているのだと考えられる。その放出している水が地殻内の空洞に溜まった巨大温泉水タンクになっているのだろう。先に私は、大量の高温温泉水か大量のマグマか判らない等と不安を煽る書き方をしてしまったが第四紀(地質時代:258万8000年前から現在まで)火山が、この岡山県中央部には存在していない事から考えても、岡山県小田郡矢掛町 中の地下約15Km辺りに存在する大量の液体とは高温の温泉水であると推察される。

寝入り端に偶に感じる「タ~ワ~ン タ~ワ~ン」とした不思議な揺れの正体は、岡山県小田郡矢掛町 中に存在する巨大な温泉水タンクに、更に大量の高温の温泉水が補給された時の揺れなのだと考えながら眠れば、寒い冬でもポカポかと温かく良く眠れる事だろう。(但し、たった地下15Kmまでボーリングして大量の温泉水を取り出そうと思うと恐らく数百億円が必要なので・・・採算ベースで活用する為には原発規模の地熱(熱水)発電所しか無いだろう。地震災害のリスクが最も低く安全安心な吉備高原の横には、現在国内で知られている最大規模の温泉水利用に関しての既得権益が存在しない地中熱水溜りがある。)



この図の赤丸辺りが素人の私が大胆に(当てずっぽうで)予測で決めた巨大温泉水溜りである。周辺の地質は白亜紀後期の中粒花崗岩で出来た山とそれらが崩れた礫・砂・シルト・粘度等で構成されている。丁度、私が勝手に書いた赤丸の中にある伽藍山(がらんやま)には石英閃緑岩が貫入している。(Dq:Diorite quartz と書かれた青丸部分)こう云った地形では、何故か寺院や神社が建てられる事が多い。良い気が湧く地勢として・・・今風に云えばパワースポットとだと見出されたのだと思う。この伽藍山も御多分に漏れず行基に拠って天平9年(737年)に伽藍山 極楽寺(本堂及び12坊)が開創されていた。
中国地方の山々は大部分が白亜紀後期の花崗岩で出来ている。花崗岩は、マグマが流れているまま固まったとされる流紋岩と同じ構成物質(SiO2が70%以上なので白っぽい)が時間を掛けてゆっくり冷え固まって出来た岩石で、低温で結晶化する正長石石英なども充分成長し、等粒状組織となっているモノだ。ここに、海洋プレートを構成していた柘榴石が再び熱せられて溶けたモノが冷えて固まった石英閃緑岩(黒っぽい)が貫入している事から、この辺りは生成当時は激しい造山運動を物語っているのだろう。

中生代である白亜紀前期の中国地方は、北海道より北側にあったのだが、中央構造線に沿って南側の日本列島と激しくぶつかり合いながら南下してきて今の配置になったのが白亜紀後期頃だとされている。



この名残が中央構造線である。



更に余談だが、中央構造線より上側は構成される花崗岩に含まれる放射性物質の量が多いので元々は別々の大陸プレート上に存在した陸地同士だった事が判る。人間の一生の間では大地はドッシリと動かないように見えるが、人間の一生なんて悠久の時の流れの中では瞬きする一瞬に過ぎないのだろう。東日本大震災で東日本が2m程中国大陸から遠ざかったのだそうだが、こうしてGifアニメで動きを見ると、この後の日本列島の動きが見えてくる・・・様な気がする。






産業技術総合研究所
地質情報研究部門 地球変動史研究グループ

高橋雅紀(理学博士)様のWebより引用

2013年11月22日金曜日

今までの南海地震予測には見直しが必要か?

別ブログの過去記事「ゆっくり地震 2012-03-16 20:52:41 」にも書いたが、深夜スロースリップ地震と呼びたくなる様な不思議な振動を感じる事がある。言語能力が乏しいので上手い表現が出来ないのだが「大きな船が風で傾ぐ様な・・・液体的な」揺れである。














その別ブログに引用した図だが「西南日本に発生する深部低周波微動の活動概況」である。但し、この図に記された低周波微動は地震計に計測されたモノであり、この微動こそが正しい意味でのスロースリップ地震であり、恐らく、このスロースリップ地震が起きている位置に微動を記録される程度のアスペリティが存在しているのだろう。この図に記録されている微動の震源域周辺に、将来地上に住まう人々に被害をもたらす強震動を引き起こす真のアスペリティが隠れているのだろう。

このフィリピン海プレートがユーラシアプレート(いや、アムールプレートと区別すべきか?)の下に潜り込む典型的な海溝型プレート間地震のとして南海・東南海・東海地震は捉えられている。直上の引用図では何故かスロースロップ地震が観測されていない空白地帯が存在している。

その答えが、フィリピン海プレートの断裂である。

公益社団法人日本地震学会 - 表紙

"フィリピン海プレートの断裂と西日本の地震火山活動"


公益社団法人 日本地震学会Webページ表紙より


「プレートは過去数百万年の運動変化の結果,現在の中国四国地方と近畿地方の間で断裂しており,その運動史と形状によって地下からの流体の供給ルートが規定されるだろう.内陸の地震火山活動はそれらを反映する」

引用:Ide, S., K. Shiomi, K. Mochizuki, T. Tonegawa, and G. Kimura (2010),
Split Philippine Sea plate beneath Japan, Geophys. Res. Lett., 37, L21304,
doi:10.1029/2010GL044585. (東京大学大学院理学系研究科 井出 哲)


紀伊水道の辺りでフィリピン海プレートが断裂し、紀伊水道以東のフィリピン海プレートは急角度に沈み込んでいて、紀伊水道以西のフィリピン海プレートは(若くて、薄いので)緩やかな角度で西日本が載っているユーラシアプレートアムールプレート)の下に潜り込んでいるのだそうだ。その深さは、和歌山市の直下では約60Kmに達しているのだそうだが、岡山市の直下では約40Kmなのだそうだ。その学説を紹介している新聞記事を引用する。



南海地震予測に見直しか?
西日本の陸の下に潜り込んでいる巨大な板状の岩盤で、東南海・南海地震などを引き起こす「フィリピン海プレート」が、近畿と中四国の間の地下で裂けているとみられることが、防災科学技術研究所などの地震波解析でわかった。従来の東南海・南海地震に関する予測は、ひとつながりの岩盤と考えて行われてきており、想定震源域や予測震度の見直しも迫られそうだ。広島市で開かれている日本地震学会で27日、発表した。
フィリピン海プレートは、太平洋から、西日本の陸を構成するプレートの下へ年に4~5センチの速度で沈み込む。プレートの境界付近ではひずみがたまり、東南海・南海地震を起こす。
防災科研の汐見勝彦・高感度地震観測管理室長、東京大の井出哲・准教授らは、過去10年間の約700の地震波を詳しく解析して、プレートの深さを推定。紀伊半島ではプレートは急な傾きで沈み込み、和歌山市付近で深さ約60キロに達する一方、中国・四国地方はなだらかに沈み、岡山市付近で深さ約40キロだった。
こうした結果から、プレートは、紀伊水道から兵庫県西部を通る線を裂け目として、傾きが急な領域と緩やかな領域の二つに割れていると推測。東京大地震研究所が震源の深い地震12例を解析すると、裂け目の領域で強い波動の乱れが確認された。
梅田康弘・京都大名誉教授(地震学)の話「東南海・南海地震の発生時期や揺れに関するこれまでの予測では、フィリピン海プレートが断裂していることは想定されていない。地震の起こり方から考えを変えていくことになり、研究を進める必要がある」 (2010年10月27日 読売新聞)






【 東京大学と防災科学技術研究所の研究グループは、日本列島の地下深く潜り込み大きな地震をもたらす原因となる「フィリピン海プレート」が、近畿から中国地方にかけて大きく断裂している可能性があるとする分析結果をまとめた。
日本列島の形成過程の解明に加え、西日本の地震リスク評価の見直しなどにもつながる。解明したのは、東大理学系研究科の井出哲准教授と防災科研の汐見勝彦室長らの研究グループ。
西日本で観測された地震の震源の深さの分布などをもとに、地下のプレートの形状を推定した。その結果、紀伊半島の西端から淡路島中部を通って鳥取市近辺へと至る地域の地下で、プレートが裂けている可能性が高いことが分かった。
裂け目は地表から、地下約70キロメートル程度までの深さに達しているとみられるという。
同プレートは約200万~400万年前に、日本列島の地下に沈み込む方角を北北西から西北西へとわずかに変えたことが知られている。このときに、プレートの中でも海山の並んだ一部分に力が加わり、断裂をもたらしたと、研究グループではみている。
断裂の結果、中国・四国地方の下にはプレートがあって下から支えられているのに対して、近畿地方の下はプレートが深く沈み込み、支えのない状態になっている。
近畿地方で活断層が多く、中国・四国地方で少ない理由と考えられる。また断裂部を通って地下深部から水などがわき上がっており、これが和歌山県から兵庫県北部にかけて、白浜・有馬・城崎などの温泉ができた理由だとみられるという。
わき水は内陸型地震の発生にも影響を与える。研究チームによると1995年の阪神大震災も、プレートの断裂部を通って地下から上がってきた水によって影響を受けた可能性があるという。
井出准教授は「活断層の存在だけでなく、今後は地下からわき上がる水の供給も踏まえて西日本の地震リスクを考え直す必要がある」と指摘する。
またフィリピン海プレートは東南海・南海などの海溝型巨大地震を引き起こす原因になる。これまでプレートの断裂は、海溝型巨大地震の発生を想定したシミュレーション(模擬実験)の研究などでは想定されていなかった。
海溝型巨大地震が連動して起こる可能性などリスク評価にも、今回の成果が影響を与える可能性もあるという。
  日本経済新聞 2010年7月9日 


製麺機での麺打ちを経験した方なら、このフィリピン海プレートの振る舞いは容易に理解できるだろう。厚みの厚すぎる麺生地(小麦粉の塊)はローラーに入っていく際にスムーズに入らずアスペリティが形成されギシギシと抵抗する、適当な厚みならばスムーズに麺は伸ばされていく、しかし、薄すぎると折れて重なったり断裂してしまう・・・だろう。(麺打ちの場合とは異なり、これに海洋プレートには海山とかの夾雑物が挟まっていて地震予知を難しいモノにしているのだろうが・・・)兎に角、アムールプレートとマントルと云う麺打ち機に、フィリピン海プレートと云う麺生地を差し込んで伸ばそうとしたら厚みが薄すぎたので割けて重なってしまった・・・と云う状況になっているのだろう。麺生地が製麺機のローラーで割けて重なってしまうと、その重なった部分にアスペリティが形成されてしまう。その部分こそが野島断層やら1995年に起きた阪神・淡路大震災の震源等が、そのフィリピン海プレートの裂け目付近に該当するのだそうだ。

尚、若くて薄いフィリピン海プレートは、若いので太平洋プレートと云った年代物の海洋プレートと違い麺打ち機の奥底まで達していない。太平洋プレートでのモデルでは、既にマントル遷移層(地下410Km〜660Km)まで海洋プレートが到達しているのだそうだが、フィリピン海プレートは新しいのでマントル遷移層まで到達していないのだそうだ。(地下70Km位)

同じく日本でプレート境界型地震を引き起こしてきた太平洋プレートとは若干条件が異なると思うので十把一絡げではない地震予兆監視体制整備も必要だと思うが、従来理論に則った現在の南海・東南海・東海地震予知体制では役に立たないと思うのだ。

地震予知とは例えるなら、風船をドンドン膨らませていて割れる時を事前に予測する様なモノだと思う。概ね、この位の時間間隔で割れているので、次に割れるのはいつ頃だと云う単純な予測から、次にどの程度に膨らんだかを計測して単純予測されていた時間間隔で推し量って微分積分的な予測を行おうとしているのだろう。例に挙げた風船を膨らませていって破裂させる事を予測するよりも地震予知は遙かに難しいと思う。

膨らませ続けた風船は必ず破裂するが如く、南海・東南海・東海地震は次回も必ず発生するだろう。そして、東海地震想定域には我が国最大の英知と予算規模で地震予知網が設備されているが、これは次回の東海地震発生の事前予測が可能だと心底思っている研究者はいないだろうと思う。但し、これは原子力村と同じく地震学全体への養分として存在している事業である。学問の発展の為には卒業した学生の受け入れ先として象牙の塔の延長が必要なのだろう。

M8〜M9クラスの南海地震が今後30年以内に60〜70%と云う予測の元で、200年に一度、1000年に一度レベルの地震災害と云う従来の想定外を想定内にすべく最大被害予測がなされる様になり、それを想定内として従来型の経済モデルを継続していこうとしている事に若干の違和感を感じている。

従来型のプレート境界型地震には想定外だった新たな知見が次々得られてきた、それらの新たな知見との目盛合わせが行われていて次の震災以降には選り正確な予測も可能となっていくのカモ知れないが、今日の段階での知見と科学力では多くの人々の生活を支える為に実際に動き続けている経済活動に悪影響を及ぼしても猶、最大被害予測を有期期限付でアナウンスし続けた上で、現在の知見と科学力の不足を痛感している筈の予知連のお歴々の皆さん方に、影響圏内の住民の皆さん方の生命財産を救える充分に早いタイミングで「警戒宣言」を発令する勇気が在るだろうか?もし「人の命は地球より重い(by 福田赳夫首相)」が事実なら、人の命が危ぶまれない場所にしか日本人を住まわせられなくなってしまう。人1人の寿命の範囲ならば、そんな場所が無いとは云えないが生活圏は大きく縮小を余儀なくされるだろう。だが、人命を何よりも尊重するのなら世代を超えて、先祖伝来の土地を捨てて選り安全な場所に住まう努力を継続していくべきだが、そう云う取り組みを行うのではなく・・・何食わぬ顔で日常を過ごさせながら、震災発生の寸前に「警戒宣言」を発令して住民全員が逃げ出せてメデタシ・メデタシなんて夢物語が現実になる日は当分来ない事は少し考えれば誰にだって判りそうな話だ。地震予知は、今日の我々の科学力では適わぬ夢だ。

膨らませ続けた風船が必ず破裂するが如く、南海・東南海・東海地震は次回も必ず発生するだろう。但し、その時がいつかは判らない。10年後かも知れないし30年以内かも知れないし50年以内かも知れない。起きてしまう事を止める事は出来ないが、その時により多くの人々の生命財産を守る為に、国家として社会として取り組むべきだと思うのだ。






2013年11月18日月曜日

やっと「Google Play Music」がiOS端末に対応

ニュース - Google、「Google Play Music」をiOS端末で利用可能に:ITpro:



Android時代・・・所有する楽曲管理は「Google Play Music」に任せていた。パソコンはMacintoshを使っている私なので、楽曲管理に於いて「iTunes」とAndroidの間を埋めるのには「Google Play Music」が便利だったのだ。




無償アカウントでも、個人の音楽コレクションから20,000曲までは(無料で)クラウドに保存してくれ、様々なデバイス(Android端末、Macintoshコンピューター、iOS端末、Windowsコンピューター 等々)で所有する楽曲を愉しむ事ができる。基本的にクラウドからのストリーミング形式なのでネットに接続出来ない環境では使えないのだが、オフラインでの再生機能として楽曲単位やプレイリスト単位での事前にダウンロードしておくこともできる。




但し、事前に「Google Play Music」アカウントへの登録が必要で・・・確か日本国内からは使用開始設定ができないので、プロキシ経由でIPアドレスを詐称するか海外旅行の序でに使用開始設定を終えておく必要がある。使用が開始してしまえば、日本国内からも普通に使えるのだが、有料アカウント登録は日本のクレジットカードではできない。


私は「Google Play Music」アカウントを既に開始していたので、iPhoneに切り替えても「Google Play Music」が使えるモノと思っていたがGoogle正規版はApp Store‎には存在せず3rdパーティ製のアプリでお茶を濁すことになっていた。



冒頭引用記事のように「Google Play Music」Google正規版アプリが公開されたとの報で喜んだのも束の間・・・日本のApp Store‎では無償版有償版とも配布されていなかった。結局、米国App Store のIDを取得し「iTunes」にダウンロードしておいて自分のiPhoneにインストールすると云う方法ならインストール可能な様だ。



米国のID・・・と云うか20年以上前にメールアドレスとたった数字4桁のパスワードで作成したApple IDで、その頃は日本サイトなんか無かった頃のID・パスワードでアメリカサイトにログインしてみたら・・・パスワードが脆弱すぎると次回からのログインには使えないと変更させられたが無事にApp Storeにログインして「Google Play Music」をダウンロード出来てしまった。このパソコン通信黎明期にNifty Serve経由でLC630(68系)を使っていた頃のApple IDとパスワードでログインできてしまった事にチョット驚いた次第。(ここで、「20年ぶりにお帰りなさい!」と云われたら感涙に咽いだカモ?)

これで複数のMacintoshコンピューターの「iTunes」領域から楽曲を一掃できる運びとなった。めでたし、めでたし・・・

2013年11月15日金曜日

健康の為に自転車にでも・・・

自転車に2色で誘導標識 19日から岡山国道事務所 - MSN産経ニュース:

明日16日から岡山で「バイコロジーシンポジウム2013in自転車先進都市おかやま」が開催されるのに遇わせてか他の都府県都市で採用されている歩道・自転車レーン分離方式とは異なり歩道にも自転車レーンにも自転車が乗り入れ可能な「岡山スタイル」を試験的に導入する事に成ったのだろう。要は、お年寄り等のスピードの遅い自転車は歩道利用、スピードの速い自転車は自転車レーン利用と云う風な棲み分けを狙っているのだろう。

今の岡山市が自転車先進都市とは到底思えないが、今年7月からコミュニティー・レンタサイクル「ももちゃり」を導入し、これを機に自転車先進都市を目指しているのだろうと思う。健康の為に・・・自転車に乗れば良いのだろうが郊外住まいの身の上なので躊躇している次第。

う〜ん、健康には良いのだろうけど・・・

これは余談だが・・・自転車に起因する社会問題とは放置自転車の問題である。自転車が使い易い都市を目指す自転車先進都市とは、歩道・自転車レーン双方に乗り入れ可能なだけでは不十分であり、自転車駐輪への官民一体となった整備が不可欠である。エコロジーの面では自転車に譲るとしても、都市部のスペース効率の観点からもっと推奨されて然るべきの筈の自動二輪車(バイク)なら郊外に住まう我が家の市街地乗り入れには相応しいと思うのだがバイク用駐輪施設が非常に少なく事前予約も出来ないので事実上バイクでは市街地に乗り入れ出来ないのが現実だ。この現状で、駐輪場所を当て込んで郊外の自宅からえっちらおっちら自転車を漕いで市街地くんだりまで来たモノの駐輪場が無いから用を足せないなんて事に成るのは嫌である。

放置自転車は利用者のモラルの問題なのか、商業施設設置者の怠慢なのか・・・は、私には判らないが、自転車利用者が増える事で受け入れ先としての商業施設も施設整備を当然の事として受け入れる環境が醸成していくのだろうと思う。隣国ソウルでは公共の交通機関にも自転車を積み易い環境が整備されていて輪行が日常的に行われている・・・らしい。雨が降っても自転車を放置せず公共の交通機関で自宅まで持ち帰る事が可能なら放置自転車の問題は半分は解決するのカモ知れない。防犯登録では無い年税の伴う自転車の登録制度等々の整備も必要だろう。

自転車先進国と云えばオランダ・ドイツ・デンマーク等だろう。ここら辺の国を見習うとすれば、自動車道の車線を減らしてドンドン自転車レーンに切り替えてしまい市街地では慢性的な自動車渋滞が当たり前となりガラガラに空いた自転車レーンを使う為に、人々が自動車を自転車に乗り換える様に成る。そして、自転車の通勤に都合の良い市街地に近く場所に引っ越し市街の集積が進んでいくというオマケ付きなのだそうだ。人々が郊外から市街地に移り住むと下水道等の整備率が自動的に上昇し都市としては良いことばかり?

2013年11月8日金曜日

我々の子孫は、我々より劣っているのか?

西暦とは、イエス・キリストが生まれたとされる年の翌年を紀元〔元年)とした紀年法である。つまり、旧約聖書の登場人物達が生きたのはBefore Christ(B.C.)である紀元前となる。因みに、紀元後の西暦を表すA.D. (Anno Domini)とはアンノドミニ・・・「神(我が主)の後」と云うラテン語である。キリスト生誕を機に新しい紀年が行われイエス歴とした背景には、それ以前には、別の「神の子」の暦があったと推察できる。それがアダム歴だ。

アダム歴ではアダムが生まれたとされる年の翌年を紀元とする訳なのだが、その創世を表した旧約聖書で書かれた時代の人類は非常に長命だったとされている。神の子アダムは、神々(*:脚注)との契約に違反し堕落し追放されたが雲孫(うんそん:8代目の直系の子孫)の誕生まで930年間生きていたのだそうだ。この傾向は、大洪水を箱船で生き延びたノア950歳での死去を境に急速に寿命を短くしていってしまう。ノアの3人の子供達、白人種のヤペテ、黒人種のハム、黄色人種のセムの内、黄色人種の祖先であるセムは602歳で死去した。セムの子アルパクサデは438歳で、その曾孫ペレグは239歳、その曾孫ナホルは148歳である。この頃がイエス歴紀元前何年頃なのかは諸説在りチョット判らないが偶さか僅か10世紀ほどで更に劣化が進んで人は100歳まで生きられる事が稀に成っていた。こうして聖書の登場人物達を見ると神の子として造られた頃から子孫へ下る程、(生命の樹から遠ざかった性か?)肉体は劣化していったのだろう。

イエス・キリストの前の神の子である堕落者アダムが犯した原罪とは、食べると死んでしまうと神々*に禁じられた「善悪を知る知恵の樹の実」を蛇に唆されたイブが食べ、イブに勧められてアダムも食べてしまった事、そして、神々*の命令に背いた罪を自覚し自らの落ち度として悔い改めず、アダムはイブに、イブは蛇に責任転嫁して言い逃れようとした事で、神々*は落胆し人を楽園から追放したとされているが、実際は後述する事情で追放せざるを得無かったのだと思うのだ。そして、女には産みの苦しみと夫からの支配を、男に対しては苦しんで地から食物を採る事と死して土に返る事を預言された訳だ。

この善悪を知る知恵の樹は、エデンの園の中央に在った2本の木の内の1つ。もう1つは生命の樹であり、これを食すと生命の実(S2機関?)が体内に生じ神々*に等しき永遠の命を得るのだそうだ。この善悪を知る知恵の樹の実を食べると、神々*に至る善悪の知識を得るのだそうだ。人が、エデンの園を通報された理由は、「善悪を知る知恵の樹の実」を食べた人が、引き続いて「生命の樹の実」を食べてしまうと・・・人が神になってしまう事を神々が恐れたからだとされている。(つまり、日曜日の朝に自宅にも回ってくるエホバの証人の方々が説かれる・・・死しても復活する神の王国はエデンの園では断じて無い事になる。「善悪を知る知恵の樹の実」を食べた子孫が「生命の樹の実」を食べる危機を神が想定していない筈が無いからだ。恐らく、地球上にある神の子イエスが統治する独裁専制国を想定しているのだろう)尚、諸派では「善悪を知る知恵の樹の実」を「禁断の実」として、不法や不道徳や有害な快楽への耽溺を表すメタファーとする向きが多いが、神々の知恵の源が不法や不道徳や有害な快楽である筈が無い(と、信じたい)。

地上に下ってから人々の寿命は急速に短くなってきたが、「善悪を知る知恵の樹の実」に因って得られた知恵(科学力?)で、先進国を中心に、再びイエス・キリストの頃より人々の寿命は大幅に伸びてきた。この事は主に食料の増産と安定供給が成し遂げた事だろうが、急速な平均寿命の伸長は他に医学の進歩の影響が大きいだろう。農業技術・医学技術以外にも我々人類の科学力は、徐々にではあるが神々にも至る道を遅々と登っているのだと思う。

ここまでが毎度の如くの長〜い前置きだ。

今後、我々の子孫は、今日を生きる我々以上の知恵(科学力?)を獲得していくのだろうか?それとも、衰退していくのだろうか?

地球温暖化モデルを説く際、脱原発を説く際〔特に、核燃料廃棄物の処理を説く際)、我が国の政府の借金(国の借金では無いので念の為)解消を説く際、ニュースキャスターが必ず付ける一種の枕詞が「未来の子供達に負債を残すべきではない」「後世の我々の子孫に負債を残すべきではない」等々である。この考え方の背景には、二世代ローン(親子リレーローン)的な考えがあるのだろうが、その親側の意見なのだと思う。

地球温暖化は人類の排出する温室効果ガスが原因なのか否かは私には判らないが、クリントン元大統領は「これを人類の排出する温室効果ガスが原因だと仮定して削減努力を金に換える『ごっこ遊び』を始めませんか?」と提案したのだが、マジメな考え方のEUでは単なる「ごっこ遊び」から大きく逸脱してしまった。が、勿論EU圏内でも温室効果ガス削減に関する金融市場は急速に加熱している。更にマジメな考え方の我が国では金融市場での台頭もなく実現不可能な削減目標を前に自責の念に駆られている始末だ。

核燃料廃棄物の処理に於いて我が国は10万年を安定的に保管する立地が無いと云う問題だが、別記事でも書いたが高レベル放射性廃棄物に高速中性子をぶつける事で半減期を大幅に短縮する技術もあり高速中性子を使う新しい原子炉への投資が必要な時期に来ているのだが・・・。

日本の政府の借金・・・については・・・、少子高齢化と人口減少を前にお先真っ暗感があるが、これは日本国の借金では無く政府の借金なので、実は大騒ぎする問題とも言い難いのカモ知れない。

タダ、何れにしろ、今世代の社会を動かして居るお歴々の頭の中に、これらの問題に対する上手い解決策が無い事イコール将来の我が国の社会を動かす偉い人々にも解決できないだろうと云う・・・社会全体の雰囲気が形成されているのだろう。今の社会を動かしている偉い人々は、我々の子孫世代の輩出する偉い人々より優秀だと云う事を宣伝しているに過ぎないのだと思う。

勿論、何をやっても将来の科学力で帳消しに出来るとは思えないので、今世代の社会を動かして居るお歴々にも善悪を考えて慎重にやって欲しいが今世代で出来ない事は将来の世代でも出来ないと決めてかかるのが正しいとは思えない。もしも、それが正しいのなら、今後の教育方針として頭の良い人々を創り出さない様な教育を意図的に施すとか、頭の悪い人々が社会を動かす様な社会の仕組みを造っていると、今世代の社会を動かして居る偉い人々には判っているからに他ならないだろう。

我々日本国民を、今後は衰退に導くレールに「今世代の社会を動かして居る偉い人々」が乗せているので、「未来の子供達に負債を残すべきではない」「後世の我々の子孫に負債を残すべきではない」と云う論調なのだろうか?

だとすれば、「今世代の社会を動かして居る偉い人々」に因る我が国国家衰退への体制を打ち壊して、今日の我々の窮状を救ってくれる優秀な子孫を生み出す社会に、創り出す教育に、代えていくべきではないのだろうか?

(*:脚注) 一神教だとされるキリスト教なのに「神々」と云う表現を使ったのは、御名がヤハウェ・エロヒム="神々の中の御1人で在らせられるヤハウェ様"と聖書に書かれているからだ。エロヒムは複数形であり、神が御一人なら単数形のヤハウェ・エ—ル="神であるヤハウェ様"という御名で在らせられるだろう。キリスト教の神はヤハウェ様1人なのだろうが、ヤハウェ様には仲間の神様達がいらっしゃった様だ。

2013年11月7日木曜日

妻との口論

男は単純明快で判りやすい精神構造を持っている。云ってしまえば幼稚で子供っぽい。そんな男が、ついつい口論に突入してしまう時・・・自分の中の瞬間的な怒りに突き動かされた時(イラッときた時)なのだ。男性の精神は幼稚で子供っぽく単純である。だが、男性がウッカリNGワードを発した瞬間、女性の複雑なスイッチパネルに火が入るのである。



こうして妻との口論に発展してしまうと・・・他愛の無い目先の単純な問題への怒りだけだったのに、昔の事を色々と穿り返されてネチネチと云われてしまう。いや、その、あの・・・、そんな長年に亘る大袈裟な話では無くて、目先の卑小な話の筈だったのに・・・。結局、男が感じた怒りへの問題解決が為されぬまま「分かった!もういい。分かったから・・・」と白旗を揚げる事に成ってしまう。

人類誕生からの長い長い時間を重ねて培われた男性と女性の役割分担を上手く果たす為に進化した男性と女性の心の仕組みの違いを理解しなければ勝ち目は無いのだ。「敵を知り己を知れば百戦殆うからず」(彼を知らずして、己を知れば、一たび勝ちて、一たび負く。彼を知らず、己を知らざれば戦うごとに必ず敗る)である。

女性が昔の事を根に持つのは、嫌な目に遭わせられた記憶を忘れては困るから・・・である。女性は「子を産み・育てる性」であり、女性自身と子供の身を守る事を何よりも優先するように進化してきた。自分に加えられた危害を忘れてしまうと、又、同じ人に嫌な想いをさせられるカモ知れない。再び、嫌な思いをしなくても良い様に、嫌だった記憶を手近な引き出しやすい場所に留めておくのである。女性の脳は、不快な感情を大脳新皮質で処理する。大脳新皮質は、理性・知性・言語と云った高次な精神活動を担っている部分であり、女性はネガティブな感情を理性と知性の助けを借りて高度な言語化を加えた上で長期記憶に蓄えるのだ。

それに比べて男性は、感情を扁桃体で処理する。扁桃体は記憶の蓄積に重要な役目を果たしている事は判っているが扁桃体が無くても(壊れても)記憶の形成に支障が無い事も判っている。昨今のうつ病の研究では、この扁桃体からのストレスホルモンがうつ病に大きく関わっているらしいと発見されたのだそうだ。この扁桃体の働きで「根拠の無い自信と、その根拠の無い自信に裏付けられた努力を継続する力」と云った男性の直向きな前向きさは、この扁桃体が生み出しているのだそうだ。男性が、感情全般を大脳皮質では無く扁桃体で処理する最大の理由は、言語化する事よりも空間認識化なのだそうだ。

男性性と女性性の役割分担の中で、女性性は「子を産み・育てる性」と同時に群れで狩猟に出掛けた男性を待ちながら食料の採取を行い、男性性は男性である仲間達と共同して群れで狩猟に出掛けたのだろう。狩りに出掛けても必ず獲物が仕留められるとは限らないが、女性には真似の出来ない「努力が報われない事を恐れない」とか「勝ち目の無い闘いに挑む」という「根拠の無い自信と、その根拠の無い自信に裏付けられた努力を継続する力」無しでは果たせない任務に駆り立てる源泉であると同時に、狩猟の場所で有利に立ち回る為には、ネガティブな感情も交え空間認識化した記憶を保持する方が有利である。痛い目に遭った地理的要件・特定の場所、獲物を仕留められた地理的要件・特定の場所を覚えておく事が狩猟に有利に働くのは言うまでも無い。共に狩猟する仲間である男性に、クドクドと面倒臭い言語能力を駆使して伝えるよりも、空間認識知を働かせた機先を制し一生懸命獲物を追う迫真の努力で士気を鼓舞し狩猟を成功させたいのだ。その為には言語化よりも狩猟に有利な処理方法を優先させた訳だ。

基本的に、扁桃体は海馬と同じく短期記憶を司る場所であり、男性の記憶は、言語化を要する複雑な事情は加味されず雰囲気や場所に対する好悪感情のみが側頭葉に蓄積されていく。だが、女性は大脳皮質で万物の霊長足る人類の誇る能力である理性や知性を交えて言語化した記憶を側頭葉に蓄積していくのだ。男性の脳は感情を編み目から素通しさせて溢してしまうザルであり、女性の脳は感情を理性と知性の助けを借りて言語化してドンドン蓄えるバケツである。

この雰囲気は何だかマズイこの場所は何だか落ち着かないと云う捕獲された野生動物のような朧気な記憶を以て男性は、万物の霊長足る人類の理性・知性を備えた記憶を持った女性と対峙するのである。正直に云おう・・・、言葉による男性と女性の闘いには、こうすれば勝てる等と云う秘策は無い。口論では勝てないからと暴力に訴えるしかないのだろうが、それでは悪しき連鎖の連続から抜け出す事ができない。ザルはバケツには敵わないのだ。

更に困った事に、ザルは素通しだがバケツはネガティブな感情がドンドン溜まり続けてしまう。必ずバケツが一杯に成る時が来るのだ。そして、一杯になったバケツがひっくり返る時に女性は、可哀想な野生動物のような健気な男性を、万物の霊長足る理性と知性の助けを借りて糾弾しようとするのである。その女性の感情バケツが引っ繰り返る様を表現する言葉がヒステリーである。古来より、女性特有の疾患との誤解から子宮に原因があると誤って信じられていた為、古典ギリシア語で「子宮」を意味するヒステリアが語源である。

言語能力に於いて男性を大きく凌駕する女性が、一杯になったネガティブな感情をぶちまけるヒステリーに陥ってしまえば、当に「ババにしっかりつかまっておいで こうなっては もう誰にも止められないんじゃ」状態である。この状況から闘っても男性には勝ち目は無い。勝つ事は出来なくても負けない事は出来る。それが最善最良の途である。

その起死回生のキーワードは「受容と共感」である。男性は絶対に反論せず兎に角聞き役に徹する事だ。そして、「それは辛かったね。僕が悪かった。」と共感を示すのだ。バケツの中のネガティブな感情が少なければ良いのだが、多すぎる場合は女性自身もコントロールを失って昔の事を繰り返し繰り返して責め立ててくる時もある。ここで一時の感情に突き動かされて下手な反論をしてしまっては火に油を注いでしまう。そもそも男性は、そんな昔の事なんか良くは覚えて居ないのだ。ザルの野生動物が、人類の英知をバケツに詰め込んだ相手と闘っても勝ち目は無いのである。だから、「そう云う事もあったなぁ。あの時は僕が悪かったよ。辛かったねぇ」と声を掛けるべきである。

男性性と女性性の長年の役割分担が生んで互いの理解が進まない事の1つに、男性は迅速な問題解決を果たしたい生き物であると云う事実が在る。仕事でも家庭でも、何か問題を持ち掛けられると何らかの問題解決を迫られている風に男性は感じてしまう・・・そうだ。だが、ネガティブな感情が爆発しヒステリーを起こしている女性の言葉には問題解決の意図は無い。バケツが倒れて人類の英知で言語化した言葉が、タダ単に溢れて溢れているダケに過ぎない。当事者で無ければ雑巾で拭いてお終いなのだ。だから、本当は問題解決を必要とはしていないと知るべきだ。

女性の言葉をしっかりと聞いて「受容」し、その時の感情に「共感」したと声を掛ける。それを1巡・2巡・3巡した後に「確かに、君の云う通りだし、君が怒るのは当然だ」と「支持」して、「もう、こんな事が起きないように、方法を考えよう」と「保証」し「説得」を試みるのだ。再び過ちを犯さない説得案の選択肢を男性は素早く(且つ、自らを気遣って)お手柔らかなプランを選択肢で提示し、どれかを女性に選んで貰うべきだ。何故なら女性は、選択するのが好きな生き物だから・・・。

男性は幼稚で子供っぽいから、女性の言葉を真剣に聞いて受け止めていると腹が立ってくる事が多いし価値観の相違に悩む事に成る。だから、女性の話す内容を真剣に聞かず、さりとて女性から見て真剣に話を聞いているフリが出来る偽装が不可欠だ。

では、実際にシミュレーションをしてみよう。皆さんは、山手線の駅名を覚えて居られるだろうか?山手線ゲームに参加する為には不可欠だ。山手線の駅名を東京駅から順番に頭の中で唱えていくだけである。

「東京」「有楽町」「新橋」「浜松町」「田町」「品川」「大崎」「五反田」「目黒」「恵比寿」「渋谷」「原宿」「代々木」「新宿」「新大久保」「高田馬場」「目白」「池袋」「大塚」「巣鴨」「駒込」「田端」「西日暮里」「日暮里」「鶯谷」「上野」「御徒町」「秋葉原」「神田」

ターミナル駅(東京、品川、代々木、新宿、池袋、田端、日暮里、秋葉原、神田・・・等々)では「なるほど」「確かに」「本当だ」と相槌を入れる。(込み入っていて、頻繁な相槌が必要な話の場合はJR以外の私鉄ターミナルも入れるべきか?)東京駅まで回ってきたら「確かに、君の云う通りだし、君が怒るのは当然だ」「それは辛かったね。僕が悪かった。」と「支持」を入れてみる。それでヒステリーが納まれば「保証」「説得」に移行すれば良いのだが、恐らく2巡3巡4巡は最低必要だろう。別に山手線駅名で無くても、例えば・・・山陽自動車道のIC・SA/PA・JCTでも良いのだが、どうせ1巡では女性の話が終わらないので環状線の方が都合が良い。こうしておけば絶対に言い返したり言い訳したりしないので、女性の主張を真剣に受け止めて聞いている風に見えるだろう。

こう書くと世の女性の反感を買うかも知れないが、その状況を当の女性自身でもコントロール出来ない筈だから、その円滑且つ円満な解消の為に真摯な面持ちで相槌を打っている連れ合いが山手線の駅名を唱えているとは思わない方が幸せと云うモノだ。どうせ怒りの根源は、男性性と女性性の共有出来ない別々のブラックボックスの中での作用である。

尚、中世ではヒステリーの治療法として、女性器への適切な刺激が有効だという医学的所見が為されていた(JP.Wikiのヒステリーの項目「治療と医学的見解」を要参照の事)。幼稚で子供っぽい大多数の世の男性は・・・そう云った方法で治療を試みるのが古今東西普遍的なのカモ知れない。古来から「大人のおもちゃ」はヒステリーの治療器具だったなんて「ヒステリア」(コメディ映画)でも御覧になって笑ったら良いのカモ?

ヒステリア予告編

どうしても納得できない、ムカつく!という場合は、こう考えてください。人間関係は「賢い方が引く」ことで、うまくいくケースが多いんです。

2013年11月2日土曜日

神戸地裁の異例な判決

「永久に発進できない」 車の死亡事故で過失認めず無罪 神戸地裁 - MSN産経west:

2013.10.29 08:20 [westナビ]

 兵庫県西宮市で平成22年12月、車を運転して事故を起こし、5人を死傷させたとして、自動車運転過失致死傷罪に問われた同市の男性(44)の判決公判が28日、神戸地裁尼崎支部で開かれた。飯畑正一郎裁判長は「過失はない」として無罪(求刑禁錮1年4月)を言い渡した。

 男性は22年12月4日夜、乗用車で西宮市内の駐車場から国道171号に出ようと左折。右側から来た軽乗用車が接触し、軽乗用車が対向のタクシーなど2台に相次いで衝突した。この事故でタクシーに乗っていた男性=当時(78)=が死亡、男女4人が重軽傷を負った。

 飯畑裁判長は判決理由で、右側から来た軽乗用車が制限速度を約20キロ超過する時速60キロだったと認定。「左折時は右後方約90メートル離れた地点におり、気付くのは不可能。被告に安全確認を求めると、永久に発進できなくなる」と述べた。

 検察側は論告で、男性が右側の安全確認を怠ったと指摘。弁護側は、事故は回避できなかったなどと主張していた。

 神戸地検尼崎支部の中條●(=隆の生の上に一)二支部長は「判決内容を精査した上、しかるべき対応をしたい」とコメントした。








人身死亡事故が発生すれば何が何でも運転者の過失としてきた(と、私には思えていた)が、これは異例の判決であると思う。路外から直進車の前に左折して出てきた車と、制限速度を超過して直進してきた車が共同して為した不法行為に対して、刑事事件上では無過失=無罪としたモノだ。

「左折時は右後方約90メートル離れた地点におり、気付くのは不可能。被告に安全確認を求めると、永久に発進できなくなる」と云った状況に陥る道路環境は至る所に存在するだろう。私自身も、そんな状況に陥って困った事になった事は何度となくあった。だが、幹線道路に直接接道する駐車場から出庫する際に、この「被告に安全確認を求めると、永久に発進できなくなる」と云う判決理由が罷り通っては非常に困った事に成ると思う。


止まない雨は無いし、夜明けの来ない夜は無い。「被告に安全確認を求めると、永久に発進できなくなる」とは・・・貰い事故で亡くなった方には通用しない理屈の筈だ。最寄りの信号が赤になり安全確認を経ても発進できる好機を待つと云うのが普通の対応だと思うのだ。

速度超過した軽自動車の過失と、右側の安全確認が出来ない場所に駐車場を設けた設置者の過失と、「安全確認を求めると、永久に発進できなくなる」場所の駐車場設置者の充分な注意喚起を怠った管轄警察署の過失等々は存在するのカモ知れない。だが、左折車が無過失=無罪とは素直に肯けない。

何故なら、素人目にも「永久に発進できなくなる」とは思えない。だが、判決的には・・・国道171号を走る軽自動車が制限速度を守ってさえいれば起きなかった事故なのだと云わんばかりである。「右後方約90メートル離れた地点」から直進する軽自動車からは、左折してきた自動車は無灯火で無い限り確認は容易だった筈だ。時速60キロなら空走時間1秒を引いても充分に停止可能である。その後の事故の推移を見ても、恐らく、その軽自動車の実際の速度は「制限速度を約20キロ超過する時速60キロだったと認定」されたよりスピードが速かったのだろうと思う。その危険行為をクローズアップする為に、左折車は無過失=無罪とした異例の判決になったのだと思う。

以前の・・・〔見通しを妨げた)路上駐車車両に人身事故の過失を持ち込んだ判決にも驚いたが、今後は直接の因果関係を判断する判決と云うのが増えていくのカモ知れない。これは我が国司法の前進だと評価したい。

私自身は、他の交通違反と比べて軽度な速度超過は特段問題は無いだろうと寛容に思っていた口だが、道路環境に因っては軽度な速度超過でも「安全確認を求めると、永久に発進できなくなる」ケースも起こり得ると云う事を再認識した次第。夜間の一般幹線道路・・・時と場合に依っては制限速度を約20キロ超過する時速80キロ位で流れている事がある。私が正義の味方なら断固制限速度を守って走るのだろうが、卑怯で姑息な解決方法だが・・・先頭を走る時は制限速度を守ろうと思った次第。

2013年11月1日金曜日

iGoogle サービス終了。

私が長年愛用していたiGoogleがサービス終了してしまった。

iGoogle

パーソナライズされたポータルページ・・・だと表現すれば良いのだろうか?お馴染みのGoogleサービスや、iGoogleに対応したガジェットから凡そ私が使っていたインターネット上のサービスの大部分(ネットバンキング等の金融系サービスは非対応)が、このポータルサイト上で一覧する事が出来ていた。

iMap4に対応したGmailと、Chromeブラウザ上でのiGoogleさえあれば、新旧取り混ぜた総てのMacintoshとAndroidとiPodから・・・私の使っていた大部分のインターネット上のサービスは同期されていて全端末を網羅してシームレスに運用する事が出来ていた。これにiPhone5sが加わっても何ら問題は無かったのだが・・・

iGoogle の今後

"Chrome や Android などのプラットフォームで動作する最新のアプリが登場して、iGoogle のようなサービスの必要性が徐々に失われてきたため、2013 年 11 月 1 日をもって iGoogle を廃止することになりました。"


自分のGoogleサイトをiGoogle風にカスタマイズしてみたが・・・センスが無いので上手くiGoogle風には仕上がらず、代替サービスと成り得ると紹介されていたNetvibes
igHomeも確かに代替サービスに成り得るがiGoogle風にカスタマイズは難しい。iGoogleでは1つ1つのガジェット毎にコンパクト表示にするか全文表示にするかを個別に決められていたが、NetvibesもigHomeも1つのガジェットの設定を変えると総てのガジェットに影響が及んでしまう。勿論、Yahoo! JapanMy Yahoo!も代替サービスへの名乗りを挙げていたけど「見てくれ」が古くさくて20世紀調なのが気になる・・・

スタートページとしてのパーソナライズされたポータルを使うのを止めようかと思っていたら本家Yahoo!My Yahoo!に落ち着くことにした。以前、5th wheel trailerをアメ車で牽いていた時に情報収集の為にBBS(Yahoo! Group)に加入する為にアカウントを作っていたのだが、こうして My Yahoo!にアクセスしたら「お帰りなさい」と云われて良い気分になったから・・・


Your Yahoo! account is now active.


シンプルで美しいけどiGoogle風カスタマイズはほぼ不可能。だが、iGoogleの設定を読み込む事が出来て・・・取り敢えず使っていたサービスは移行可能だと判ったので馴染みの無いNetvibesやigHomeよりも古巣に帰ってきた感で愛用していこうと思った次第。

尚、余談だが・・・本家Yahoo!Flickrが圧倒的にパワーアップしてて驚いた! 特に、月100MBのアップロード制限がなくなってて、無料で使える容量が1TBになっていた。我が家の画像ファイルが全部入ってしまうカモ・・・



こうしてiGoogleに馴染む前は、私は本家Yahoo!を使っていたんだなぁ〜と何だかノスタルジーに浸ってしまった。感化されやすい私は、これでGoogle寄りの人生から本家Yahoo!寄りの人生に舵を切ったと、云う事だろうか?


NetvibesとMy Yahoo!はiGoogleの設定を引き継ぐことが可能なので、iGoogleの愛用者だった方は本日中にiGoogleにログインし右上の設定ボタン(歯車マーク)からiGoogleの設定ページに入り、



ページの最も下でiGoogleの設定をエクスポートする。[エクスポート]からiGoogleの設定ファイル"iGoogle-settings.xml"を抜き出しておかれる事をお薦めする。