2014年4月21日月曜日

ピーナッツバターテスト

雑学バラエティ番組だか、健康バラエティ番組だか等のTV番組でで「ピーナッツバターテスト(アルツハイマー病の簡単な臭覚検査)」の紹介がされたらしい(知人に質問されたが、私は☆では無いので知らなかったが)・・・のだが、それによると、アルツハイマー病の発症前の早期診断として左側の臭覚が右側の臭覚より早くに減退する事で判ると云う学術論文が、”JOURNAL OF THE NEUROLOGICAL SCIENCES Vol.333 2013/10/15号 19-24Page Jennifer J. Stamps”に掲載された。
http://www.jns-journal.com/article/S0022-510X(13)00311-0/pdf
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同論文によると、「アルツハイマー病の早期診断は、障害を軽減し、生活の質を高め、臨床試験を助けることができる。臭覚皮質の部分は、アルツハイマー病とアルツハイマー病病理から、初期の場合は、多くの場合右半球よりも左の方が多くの変成が確認されている。右よりも左の臭覚皮質、主に臭覚上皮の変成が早く進むので、アルツハイマー病患者は臭覚検出感度の非対称を示す。これらを振り返り、症例対照研究を行えばアルツハイマー病の診断に迅速に役立つ事より『アルツハイマー病の簡単な臭覚検査』を評価した」である。

その方法は、目隠しをさせ、片側の鼻孔を塞いで被験者に悟られずにピーナッツバターの香りを嗅がせ、その香りに気が付いた鼻孔からの距離を測ると云うモノ。(概ね、鼻孔から20cm程度で臭気を感じるらしい)その左右差で以て簡易診断を行うと云う代物。

尚、同じく”JOURNAL OF THE NEUROLOGICAL SCIENCES”の2014/04/16 Web公開版では複数の研究者が追試を試みたが左右非対称性は認められなかったと追試の失敗が報告されている。
http://www.jns-journal.com/article/S0022-510X(14)00166-X/pdf
(閲覧・ダウンロードには登録が必要)

アルツハイマー病を発症した患者の多くが臭覚の減退を呈していて、その原因は臭球の萎縮である事が判明している。臭球は共に大脳辺縁系に在り海馬の前側に位置していて、アルツハイマー病は海馬の萎縮で在るらしいとされているが、それ以前に前側の臭球が損傷を受けると云う仮説が簡易検査に使えるのでは無いかと云う訳だ。

この「ピーナッツバターテスト(臭覚の左右非対称性に拠るAD早期診断)」が証明されるか否かに拘わらず臭覚の減退はアルツハイマー病発症の指針に成り得る事は間違い無いだろう。人の組織に於ける廃用性退化(廃用性萎縮)の考え方では、廃用性の機能低下に拠って器質的変化が起きるとされているので、臭覚を研ぎ澄ませ臭覚を積極的に活用していけば臭球の萎縮は防ぐ事が出来て、前方から連鎖する大脳辺縁系の萎縮が海馬に読んでのAD発症は避けられるのカモ知れない。

別ブログ過去記事「個人的な悩み事 2012-12-04 20:10:06 | 独り言」にも書いたが、私自身は、一時期、謎の幻臭に悩まされていた事があった。現象が大幅に減ってきた事から・・・私の中での勝手な判断では、狭心症からの心不全状態が招いた事と納得しているが、案外臭球の廃用性萎縮の前兆現象なのカモ知れない。現象が大幅に減少したのは・・・廃用性萎縮が充分に進んだカラなのカモ知れない。廃用性萎縮だとしてリハビリを行えば萎縮から復活するのだそうで、臭覚を鍛える事が必要なのカモ知れない。

臭覚を鍛えると云っても香道を始めると云うのも何なので、日常生活の中でもっと匂いに意識を向けるようにし、匂いを愉しむ習慣を身につけるのが良いかも知れない。




#う〜ん・・・年をとると余分な心配事が増えて困る・・・



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