南海トラフ地震「高確度の予測は困難」 5月28日 19時13分 NHK NewsWeb
数年前に南海トラフ震源想定域内に於いて、今回の東日本大震災前の前震(震源付近で約50時間前に起きたマグニチュード7.3の地震)と同じメカニズムの地震が発生した事が在る。その際に、日本で最高密度の観測網を敷いている南海トラフ東海地震観測網では地震予知連の会議が開かれた結果、東海地震の前兆ではないと結論した。(この事は、確か私の別ブログに書いた筈)
現在の地震学に於けるプレート境界型地震の発生メカニズムに関しては、学説がほぼ現在の形に成りつつあった私が高校生の頃から肯けない部分が在った。何故なら、海洋底プレートは同じ厚みが連なる単なる平面ではなく海山等が連なって存在しているからだ。地球と云うスケールの中では薄物一枚以下の厚みであろうともプレート境界型地震のメカニズムには少なからず影響を及ぼすだろう事は文系の高校生でも明らかだったからだ。
だが・・・、関東平野直下のマイクロプレートの発生メカニズムの解説には、海山の関与が推察されていた。
この手のプレート境界型地震の予知には、当に櫛歯に近づきつつあるディスクにピンが生えているかいないか、生えているとしてピンの大きさは大きいのか小さいのかが判れば良いのだと思っているのだが、現在の科学レベルでは、地中レーダーの解析像からは海山の名残を見出す事は困難だ。従来型の観測網と並行して地震が発生するポイントの可視化、及び、その新たな知見に裏付けられたメカニズム解析が急務であろう。(今日の科学レベルでも工夫次第では深深度の可視化は可能だと思われる。地震学者の方が想像も付かないレベルで工業的や人体診断に使われる非破壊検査技術は進化している。)
「30年以内の発生確率が60~70%」とされる南海トラフ地震の社会的切迫度と現在の地震学に於ける人類の知見や科学レベルを考えると、防災に結びつく実用的な確度で予知や予測の実現を期待するのは、占いや神託レベルに期待するのと同レベルだと云わざるを得ない。
鳴るか鳴らないか判らない猫の首の鈴よりも、猫に襲われても多くの方々が生き延びられる様な施策にこそ資力を注いで頂きたい。
何よりも先ず「備えあれば憂いなし」である。
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