福岡高齢男性暴走事故から1週間 ブレーキ踏み間違えか、捜査長期化の様相
地方福岡 産経新聞News Web
福岡市早良区の交差点に81歳男性の運転する車が突入し9人が死傷した多重事故で、手前約700メートル地点で車が追突事故を起こした後、中央線付近をほぼ直進していたことが10日、捜査関係者への取材で分かった。11日で発生から1週間。福岡県警は一定程度ハンドル操作をしながら、ブレーキとアクセルを踏み間違えた可能性もあるとみて捜査している。車は平成12年式で、操作状況を自動記録する「イベントデータレコーダー」(EDR)やカメラが付いていなかったことも判明した。捜査関係者は「原因解明まで時間がかかる」としている。 事故は4日午後7時ごろ発生した。交差点の手前約700メートルの片側2車線の道路で、小島吉正さん(81)運転のワゴン車が前方の車に追突後、左側から回り込む形で対向車線にはみ出した。中央線をまたぐようにしながらほぼ直進を続け、交差点の200メートルほど手前から対向の車とタクシーに次々と衝突し交差点へ突入。右折中の前方の車2台を巻き込んで歩道に乗り上げ、小島さんと妻の節子さん(76)が死亡、通行人1人を含む男女7人が負傷した。 司法解剖の結果、小島さんに心筋梗塞など身体に異変が生じた形跡は見つからなかった。捜査関係者によると、運転席に異物はなく、ブレーキのペダル下に物が挟まって動かなくなったとは考えにくく、誤ってアクセルを踏み続けた可能性があるとしている。交差点に突入時は法定速度50キロを大幅に超えるスピードが出ていた。
運転者の行動と心理に詳しい九州大大学院の志堂寺和則教授(交通心理学)は「事故でパニックになりブレーキとアクセルを間違えるケースは一般的にある。ただ長距離を誤って走り続けるのは珍しく、気を失っていた可能性も含めて、調べなければいけない」と指摘した。(全文引用させて頂きました)
この事故の関連続報として、他者のドライブレコーダー映像から最初の接触事故の後も意識的な操舵が行われていた事実が判明していて、その後の衝突前には助手席に乗っていた奥様は外部のカメラに写って居らず、事故後に運転席助手席の足元に腹這い状態で死亡している事が発見されたのだそうだ。(ニュース系バラエティ番組で聞いた情報なのだが、ソースをWeb上で見つけられて無い)
当初は、時速120Kmを超える速度で逆走し 次々と衝突を繰り返しながら交差点に進入した事故は、高齢者事故にありがちなアクセルとブレーキの踏み間違い事故だとされていた。
実際のところは誰にも分からないだろうが、ニュース系バラエティ番組(ひるおび/TBS)で提起された可能性は、助手席の奥様はアクセルを踏みっ放しで暴走を続ける車を、何度か助手席側から操舵を試み、最終的には停止させようとシートベルトを外し、手でブレーキペダルかパーキングブレーキペダルを操作しようと床に腹這いになったのでは無いか?と云うモノだった。もし、そうならば、時速120Kmと云う市街地走行では危険な暴走をする車の中で、意識を失ったか下半身が麻痺して運転動作が行えない配偶者に声を掛けながら、車を止めようとシートベルトを外して、運転席足元でブレーキを操作しようとしていたと云う番組想定を聞いて・・・思わず貰い泣きしてしまった。(歳をとると涙腺が脆くなるモノだ)
奥様が運転免許を所持していたか否かは同ニュース系バラエティ番組(ひるおび/TBS)では判らないとしていたが、奥様が自らシートベルトを外して運転席足元に潜り込んだ心境を考えれば、今でも涙してしまう。
これは、明日の我が身なのカモ知れない。夫婦で車に乗っていて、もし私が運転中に意識を失ったり下半身が麻痺してアクセルを踏みっ放しとなったら、助手席のワイフは何をどうすべきだろうかと考えてみる事にした。
助手席からでも可能な限り操舵を続けるべきだろう。シートベルトをしたままでは助手席からハンドルを操作する事は難しいだろうが、シートベルトを外すべきではない。自動巻取の範囲を超えて引き出した場合、シートベルトは殆ど役に立たないだろうが、でも有ると無いとでは違う筈だ。シートベルトを外さず、肩ベルト側を引き出して、ハンドルに手を触れて操舵を継続するべきだ。
(1) 先ず、シートベルトの肩ベルト側を引き出してシートベルトを外さずに、可能な限りハンドル操作を行おう。
(2) 次に、ハザードランプを点灯して、周囲の車に異常事態を伝えよう。
(3) そして、シフトをニュートラルへ。
(4) それから、サイドブレーキか電気式パーキングブレーキを作動させよう。
(5) その後も操舵を継続して自らと周囲の車や人を最大限避け続ける内に、いつかは車は止まる筈だ。
シフトレバーをニュートラルへ、この際にボタン操作を行わなくてもニュートラルには入る筈だ。ここでPレンジ(パーキングポジション)までシフトを入れたら車を止めてくれそうに思う人もいるカモ知れないが、パーキングポジションではフライホイールに対して細い金属のピンが突き刺さるだけなので停止状態を維持する事は可能でも、走行中の車だと金属ピンが直ぐに折れてしまい車を減速するには至らないしミッション機構を破壊してしまうだろう。同じくRレンジ(リバースポジション)に入れると、走行中だとトランスミッションの内部機構が破壊されるだろう。それが減速に効果を表すか否かは全く不明だが、事故後車を移動する事が困難になるのと、日本を走行する大部分がそうで有るFF車(前輪駆動車)では前輪がロックしハンドルでの操舵が効かなくなる恐れがあるので、減速中も最後まで可能な限りハンドル操作を続けようと云う事が不可能となるカモ知れない。
ワイフの車なら、ハザードランプスイッチの位置、電気式パーキングブレーキスイッチの位置とかは直ぐに分かるだろうが、私の足車なら直ぐに判らないカモ知れないし、キャンピングカーならサイドブレーキなので位置は分かるだろうがパーキングブレーキの効きは悪いだろう。車種によってはハンドブレーキだったりペダル式パーキングブレーキだったりするだろう。
やはり、これは自宅に有る全部の車で練習をしておくべきだろう。(因みに、娘の愛車はペダル式パーキングブレーキなので、シートベルトを外さないとパーキングブレーキペダルを踏み込む事は出来なかった)いずれにしろ練習をしておくのとしないのとでは、絶対に違うと思う。
この実験の過程で知った事だが、ハンドブレーキやペダル式パーキキングブレーキと違い電気式パーキングブレーキが車を止めるブレーキ力の強さは特筆モノだった。車好きの多くの人が電気式パーキングブレーキにネガティブな反応を示していたが、こう云う助手席や後部座席の乗員が乗っている車の減速をしなければならない非常事態を想定すれば電気式パーキングブレーキの装備が増えている事は、そう云う事だったのか?と気が付かされた。
但し、運転者以外が運転操作に介入する事は、緊急避難的にのみ行うべき事で、運転者が運転を継続している環境下では絶対に余人は運転操作に介入すべきでは無い事を改めて申し上げる必要は無いだろう。
ニュース系バラエティ番組(ひるおび/TBS)で提示された想定が発生したとして、もしこの情報を奥様が御存知だったら、シートベルトを外して運転席足元のブレーキ操作を手で行おうとは思わなかったと思う。(因みに、同型のエスティマは、ペダル式パーキングブレーキで、運転席助手席の間には大きな張り出しがあるので足でペダルを踏み込む事は容易では無い。シートベルトを外さないでシフトをニュートラルポジションにするだけでも、事故の被害は減少していた筈だし、何よりも奥様は御存命だったかも知れない。
助手席の乗員が車を減速させると云う極限状態の選択を迫られた際にも、事前の予行演習で対処出来れば幸いと思い記事にした。別ブログでも、同じ内容を記事にしているので御一読頂けると幸いだ。
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