2015年6月24日水曜日

衆愚化・・・

集団的知性とも呼ばれるが「集団から得た意見は専門家1人で出した答えよりも正解に近い」のだそうだ。

例として、ショッピングストアの店頭で、巨大カボチャの重さ当てクイズをやった場合・・・、それぞれが考える重さを(他の回答者に見えない形で)投票箱に入れていく方式ならば集団的知性が発動し易いが、(他の回答者に見える状態で)掲示板等に書いていく方式ならば(何故か)集団的知性は発動し難いのだそうだ。但し、掲示板等に予想を列記していく方式でも集団的知性が発動する場合もあり、その場合は参加者全員が真剣に取り組んだ場合であり(他の回答者に見えない形で)投票箱に入れていく方式よりも正解に近づくのだそうだ。因みに、我が家最寄りのショッピングストアの店頭での巨大カボチャの重さ当て(投票箱投入式)では、優勝者は誤差150gだったが、各人の回答の平均値では誤差2gとなったそうだ。当に、これこそが集団的知性の発動例だと思う。

集団的知性の発動を抑制してしまうのは、ふざけた回答をする人と、おふざけの回答を見せられて影響を受ける人の存在なのだと思う。(明らかに不真面目な回答を除外すれば、他者の回答を非公開とするよりも、他者の回答を公開した方が、集団的知性はより良く発動するのだそうだ)だから、某巨大掲示板では集団的知性は発動し難いのだろう。

又、多くの先進国ではマスコミによる関与がバイアスとして働き集団的知性を衆愚化してしまう問題への取り組みを開始している。その一つがクロスオーナーシップの排除である。株式を持ち合う新聞社・雑誌社・放送局と云う系列メディア寡占支配による偏向報道の排除である。

日本のマスコミは、このクロスオーナーシップの排除を掲げた第92代内閣総理大臣麻生太郎を下ろし民主党への歴史的政権交代を後押しした。その後、クロスオーナーシップの排除を語り始めた民主党小沢一郎を政治的にトドメを刺し、同じくクロスオーナーシップの排除を掲げた民主党の原口一博総務相外しに奔走した。

マスコミ不信が叫ばれ初めて久しいが、集団的知性を発動し易くする為には、マスコミによるバイアス操作を止めさせる必要が在ると思うのだ。先ずは、報道倫理のお手盛りではない監視機関を整備し、罰則規定も含めた法整備に着手し、クロスオーナーシップの排除を徹底すべきだろう。

民主主義の理想像とは、この集団的知性に依り、母集団に於ける最も正しい選択を選ぶ事にあると思うのだ。遠い未来には、各個人個人が正確な判断材料を得て各個人個人自身が考える最良の答えを持ち寄って集団的知性の発動を得て政治を行う直接民主主義に移行する事も可能カモ知れないが、それには長い長い期間が必要なのだろう。だから、今世紀の人類は、間接的な議会制民主主義で集団的知性が発動し易い環境整備を日々進めていくべきなのだと思う。

そうそう、その前に・・・、我々1人1人も「早い話」と云うバイアスに流されず自分の頭で考えた自分自身の見解を持つべきなのだろう、と思う。



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