Every Moment of my feelings.

2017年5月31日水曜日

人口減少社会を転機にすべき





ハーヴェイ・ライベンシュタイン(Harvey Leibenstein、1922年 - 1993年)博士の「出生の効用・不効用仮説」に依れば、先進国では必然的に人口減少社会へと転じる事になっているのだそうだ。別ブログ過去記事にも書いたが、日本の場合1974年には明確に少子化を目指す政策を打ち出している。厚生省の諮問機関である人口問題審議会は、人口白書で出生抑制に努力することを主張した。その根拠は前年にオイルショックが起きて、資源と人口に関する危機感が高まっていたからで、そのショック冷めやらぬ真っ最中である1973年に開かれた斉藤邦吉・厚生相の他、岸信介・元首相や人口問題の識者が勢ぞろいした日本人口会議での「子どもは2人まで」という大会宣言を採択した事だ。その大会の基調講演では、SF作家の小松左京氏や、画家の岡本太郎氏等も人口爆発に歯止めが必要と云う趣旨で講演を行なっている。この採択が功を奏したのか、歴然と出生率が減り始め1989年に合計特殊出生率が1.57まで急落して少子化が社会問題となり、政府が動き出したのはこの翌年からだったが、時既に遅しだった様だ。






「出生の効用・不効用仮説」を端的に説明すれば、子どもの効用を「消費効用」「所得(労働力)効用」「保障効用」の3 つに分け、所得の上昇と社会保障制度の拡充に依って後2者の効用が低下する一方で不効用(養育費用)が上昇する為、出生率の低下がもたらされるという仮説だ。





今更ながらに少子化問題を解決しようとするならば「出生の効用・不効用仮説」を逆手に取るべきだろう。「所得を落とす」「社会保障への信頼を失わせる」等で「保障効用」を高め、「手厚い子供手当」で「所得効用」を高め、地域全体が子育て支援や子供中心の行事への参加に取り組む事を義務付ける等で「子供を養育する満足感を高める」だろうか?






だが、別ブログ過去記事にも書いたと思うが、最も簡単な方法はTV放送やインターネット商用サイトを24時〜翌6時迄制限するか、曜日を決めて計画停電を実施するか、だろう。出生は期待効用で左右されるのカモしれないが、「性生活の形式力」は余暇時間の量と比例関係にあると確信している。






又、上手く少子化を脱しつつある先進国では、労働力としての移民の受け入れで時間稼ぎをしながら、権威主義的な家族制度から脱却した事が大きく功を奏したと思う。精子バンクや社会制度としての子育て支援充足が、婚姻と云う形に拘らない出生を可能としたのだと思う。






この何れもが我が国では実施出来ずにいて、我が国は世界にも稀な速度で人口減少社会に突入している。但し、人口減少を食い止めた先進国では、受け入れた移民達の子供達世代への代変わりが新たな問題を生み、失業率が高止まり改善されず、新しいテクノロジーがもたらすAIや自動化が人間から仕事を奪うとして社会的に許されないと云う議論に発展している。我が国は急激な人口減少から近い将来の労働力不足が、もう待った無しの状況にある。


先進7カ国で現在も人口減少が問題視されているのはドイツと日本だけだが、ドイツは戦乱のシリア等からの想定80万人規模での難民受け入れを決めた。我が国は、難民のみならず移民・外国人労働者受け入れも厳しい条件を付けて制限していて、我々の想像を超える急速なスピードで人口を減らし超高齢化社会まっしぐらであり、日本だけが先進国で唯一の人口減少国という特異な立場に取り残される事が確定している。


もう凡ゆるメディアで喧伝されているので、今更改めてここに書くまでもないだろうが、僅か5年後の2022年には現役世代2人で65歳以上の高齢者を1人支える事になっている。2100年の推定値では現役世代1人で65歳以上の高齢者を2人支える事になっている。それを実現させる為には、労働人口減少する中で現在以上に経済成長しなければならない。止まらない人口減少は経済停滞、いや、大幅な経済後退を招き貧国としての暗い未来を暗示している。この状況を打破するには、もはや従来の方法では不可能だ。


だからこそ、今、この絶体絶命の状況をチャンスにすべきだ。





今日まで当座凌ぎの移民の受け入れも行わず、実効力のある少子化対策も行わずにいた我が国は、ここで欧米では忌避されている労働力代替テクノロジーを積極的に導入するチャンスが到来したと云えるのだ。失業率の問題に捉われず、全力でテクノロジーの導入が実施出来るのだ。






全世界的に見ると、今後進歩発展するであろう労働力代替テクノロジーが人間から仕事を奪うと問題視されている。





2014.11.08
オックスフォード大学が認定 あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」702業種を徹底調査してわかった
週刊現代



(消えるかも知れないWeb上の記事なので、引用します)


たとえばバーテンダーの仕事。これがコンピューターに代わられる確率は77%—。そんな大胆予測を披露した論文が全世界で話題だ。論文の執筆者が本誌に語った、凄まじすぎる「雇用の未来」。

仕事はほぼ半減する




「コンピューターの技術革新がすさまじい勢いで進む中で、これまで人間にしかできないと思われていた仕事がロボットなどの機械に代わられようとしています。たとえば、『Google Car』に代表されるような無人で走る自動運転車は、これから世界中に行き渡ります。そうなれば、タクシーやトラックの運転手は仕事を失うのです。
これはほんの一例で、機械によって代わられる人間の仕事は非常に多岐にわたります。私は、米国労働省のデータに基づいて、702の職種が今後どれだけコンピューター技術によって自動化されるかを分析しました。その結果、今後10~20年程度で、米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高いという結論に至ったのです」
人間が行う仕事の約半分が機械に奪われる—そんな衝撃的な予測をするのは、英オックスフォード大学でAI(人工知能)などの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授である。
そのオズボーン氏が、同大学のカール・ベネディクト・フライ研究員とともに著した『雇用の未来—コンピューター化によって仕事は失われるのか』という論文が、いま世界中で話題となっている。
同論文の凄味は、702の職種すべてについて、コンピューターに取って代わられる確率を仔細に試算したことにある。言うなれば、これから「消える職業」「なくなる仕事」を示したに等しく、これが産業界に衝撃を与えているわけだ。
右に載せたのは、そうした「消える、なくなる」可能性の高い主な仕事である。いずれもコンピューターに代わられる確率は90%以上という驚くべき数字が弾きだされている。
オズボーン氏が言う。

「各仕事に必要なスキルはどのようなもので、そのスキルを機械がどれだけ自動化できるのかを、テクノロジーの発展のトレンドを考慮して詳細に調べ上げました。具体的には、コンピューター化の障壁となりうる9つの仕事特性を抽出して—たとえば、手先の器用さ、芸術的な能力、交渉力、説得力など—、702の職種を評価したのです。
これまでロボットはルーチン的な作業しかできないとされてきましたが、ここ10年間におけるロボットの能力向上は目覚ましいものがあります。ロボットが完全に人間の知性を手に入れるにはあと少なくとも50年はかかると言われていますが、その過程で、多くの仕事が機械の脅威にさらされることがわかってきました」
日本におけるロボット市場は直近では9000億円ほどだが、これが'20年には約3兆円、'35年には10兆円程にまで達するといわれる。
この10月に行われた日本最大のIT・エレクトロニクス見本市『CEATEC』では、人間相手にラリーをする卓球ロボットなどが披露され、来場者の度肝を抜いたばかり。最近では携帯大手ソフトバンクが、人間相手に会話をする世界初の感情認識パーソナルロボット『Pepper』を発表するなど、各企業のロボット開発競争は熾烈化している。
子供の頃に憧れたSFの世界が現実化する日が近づくようでワクワクする面もあるが、オズボーン氏が指摘するように、それは同時にロボットが人間の仕事を奪う皮肉な結果をもたらすのである。

弁護士から警察まで

そんな時代がいよいよ本格化しようとしている中で、気になるのはどのような仕事が「消える、なくなる」可能性があるのか、だろう。
オズボーン氏は言う。
「最近の技術革新の中でも注目すべきはビッグデータです。これまで不可能だった莫大な量のデータをコンピューターが処理できるようになった結果、非ルーチン作業だと思われていた仕事をルーチン化することが可能になりつつあります」
その具体例として前出の論文に書かれているのが、「医療診断」である。米国のニューヨークメモリアルスローンケタリングがんセンターが、米IT大手のIBMと協業している事例が取り上げられている。
同がんセンターでは、米国のクイズ番組で人間相手に勝利を挙げたワトソンというIBMの人工知能型コンピューターを活用して、60万件の医療報告書、150万件の患者記録や臨床試験、200万ページ分の医学雑誌などを分析。コンピューターが患者個々人の症状や遺伝子、薬歴などをほかの患者と比較することで、それぞれに合った最良の治療計画を作ることに成功しているというのだ。
法律の分野でも、裁判前のリサーチのために数千件の弁論趣意書や判例を精査するコンピューターがすでに活用されており、米ソフトウェア大手シマンテックのサービスを利用すると、2日間で57万件以上の文書を分析して分類することができる。その結果、弁護士アシスタントであるパラリーガルや、契約書専門、特許専門の弁護士の仕事は、すでに高度なコンピューターによって行われるようになっているという。





オズボーン氏が続ける。
「センサー技術の進化も重要です。センサー技術が発展すると、これまで人間にしかできないとされていた認知能力を備えた機械がさまざまな分野で活躍できるようになるからです。たとえば、カタールの首都ドーハやブラジルのサンパウロ、中国の北京などでは、水道のパイプやポンプにセンサーを設置。センサーが水道管の漏れをチェックした結果、水漏れを40~50%削減することに成功しています。こうした機器の不具合を観察する作業員は必要でなくなるでしょう」
センサー技術がさらに普及すれば、患者の状況を観察する医療スタッフの仕事がいらなくなる可能性も出てくる。
また、街頭や歩道などにセンサーが張り巡らされ、音や映像を記録することによって、「警官の人数も減らせるかもしれない」とオズボーン氏は指摘する。
「人間は休憩や睡眠をとる必要があるので、観察が中断することがありますが、センサーは常に見張りができる。また、人間は集中力の低下や人それぞれに思考のバイアスがありますが、ビッグデータを分析するコンピューターにはそのようなデメリットがない。結果として、機械のほうが人間よりすぐれた仕事をする可能性すらあるわけです」

知識労働者が次々失業

こうしたビッグデータによる情報分析、センサーによる認識能力を組み合わせることで、人間並み、もしくはそれ以上の「判断力」を備えたコンピューターも出現し始めている。
たとえば米アップルのスマホは、人間が「東京の週末の天気は?」と話しかけると、それを認識し、実際の天気予報を画面上に映し出す。
米国では、コールセンター業務を人間に代わって行える音声応答システムも開発されており、これにより従来に比べ60~80%のコストが削減できるようになりつつあるともいう。
金融業界では、人間のトレーダーよりも大量かつ迅速に、コンピューターがプレスリリースや決算資料を分析し、それに基づいた投資判断を下すのが日常の風景となっている。
ウェブ上に顧客が情報を入力するだけで、コンピューターのファイナンシャル・アドバイザーが顧客それぞれにあった資産運用アドバイスを行うサービスもスタートし、人気を博しているというのだ。
「教育の現場では、無料でオンライン講義を受けられる『MOOCs』が急成長しています。そして、学生がディスカッションでどんなやり取りをするか、課題を勤勉にこなしているか、講義をきちんと視聴しているか、そして最終的にどれくらいの成績をおさめているか、などについての莫大なデータが集まり始めています。こうした情報を利用すれば、人間に代わってコンピューターの講師が、個々の学生に応じた講習や評価ができるようになるし、卒業後の就職適性も導き出すことができるようになります。その技術を人材採用に適用すれば、各企業の人事部の作業はいまよりずっと効率化できたりもするのです」(オズボーン氏)


たとえば米アップルのスマホは、人間が「東京の週末の天気は?」と話しかけると、それを認識し、実際の天気予報を画面上に映し出す。
米国では、コールセンター業務を人間に代わって行える音声応答システムも開発されており、これにより従来に比べ60~80%のコストが削減できるようになりつつあるともいう。
金融業界では、人間のトレーダーよりも大量かつ迅速に、コンピューターがプレスリリースや決算資料を分析し、それに基づいた投資判断を下すのが日常の風景となっている。
ウェブ上に顧客が情報を入力するだけで、コンピューターのファイナンシャル・アドバイザーが顧客それぞれにあった資産運用アドバイスを行うサービスもスタートし、人気を博しているというのだ。
「教育の現場では、無料でオンライン講義を受けられる『MOOCs』が急成長しています。そして、学生がディスカッションでどんなやり取りをするか、課題を勤勉にこなしているか、講義をきちんと視聴しているか、そして最終的にどれくらいの成績をおさめているか、などについての莫大なデータが集まり始めています。こうした情報を利用すれば、人間に代わってコンピューターの講師が、個々の学生に応じた講習や評価ができるようになるし、卒業後の就職適性も導き出すことができるようになります。その技術を人材採用に適用すれば、各企業の人事部の作業はいまよりずっと効率化できたりもするのです」(オズボーン氏)


マッキンゼー・グローバル・インスティチュートによれば、こうした高度な技術が、世界で約1億4000万人のフルタイムの知識労働者にとって代わると予測されているという。
オズボーン氏は語る。
「経済の歴史を見ると、技術的進歩といえば、たいていは身体を使う手作業を機械化することを表していました。しかし、21世紀の技術的進歩は、これまで人間の領域とされてきた認知能力を必要とする幅広い仕事を機械化することを意味するのです。
さらに、手作業についても従来は単純化できる作業だけが機械化されていましたが、今後はより複雑な作業まで機械化できるようになります」
その具体例として論文に上げられているのは、たとえば、「病院ロボット」。病院内で、食事や処方箋を患者ごとに自動的に輸送するロボットや、手術を行うロボットがすでに出現しているという。
食品業界でも、スペインのある食品加工メーカーでは、ベルトコンベアーで運ばれてくるレタスをロボットが測定し、品質基準に満たないレタスを選り分けているという。
われわれが気付かないうちに、ロボットが人間の代わりに働く光景はすでに世界中に広がっているのだ。
「たとえば、米ゼネラル・エレクトリックは、風力タービンを登ってメンテナンスをするロボットを開発している。物流の分野でも、日本のメーカーが遠隔操作できるほどの高度なコンピューターと通信機器を搭載している自動車を開発しています」(オズボーン氏)

絶対に消えない仕事とは?

『バクスター』という汎用ロボットは、人間がロボットの腕などを動かして仕事を憶えさせることで、パターンを暗記してその作業を自動的に行えるという。しかも、『バクスター』の値段は約2万ドル(約210万円)ほどで、産業用ロボットが平均して10万~15万ドルする中にあっては安価だ。
ロボットがこうして広く普及するにつれて、大量生産によってその値段はどんどん下がっていく。「10年以内に産業用ロボットは平均して5万~7万5000ドルほどの値段で買えるようになる」とオズボーン氏が指摘するように、価格下落がさらにロボットの普及をうながし、人間の仕事をさらに奪っていく。
「『バクスター』のような低価格で多目的なロボットは、製造業だけでなく、サービス業でも活用されるようになるでしょう。サービス業は人と人とがコミュニケーションをしなければいけない業種なので機械化は難しいとされてきましたが、その壁すら乗り越えようとしているわけです。かつてレストランのウェイターやウェイトレスの仕事は機械に奪われないと言われていましたが、いまはタブレット端末で注文できるレストランが増えています。受付業務や秘書業務も同じような流れにある。今後はさらに、調理、医療、清掃、高齢者介護などのサービス産業で、ロボットが複雑な作業を担うことになるでしょう」(オズボーン氏)
ロボットが職場に溢れ、仕事を奪われた人間が失業者になっていく様は想像するだけで恐ろしいが、オズボーン氏は「人類にとってこれは歓迎すべきことだ」と主張する。
「かつて洗濯は手作業で行っていましたが、洗濯機の登場でその仕事は奪われました。しかし、それによって余った時間を使って新しい技術や知恵が創造された。こうして人類は発展してきたわけです。現在起きているのも同じことです。
ロボットやコンピューターは芸術などのクリエイティブな作業には向いていません。となれば、人間は機械にできる仕事は機械に任せて、より高次元でクリエイティブなことに集中できるようになるわけです。人間がそうして新しいスキルや知性を磨くようになれば、これまで以上に輝かしい『クリエイティブ・エコノミー』の時代を切り開いていけるのです」
もちろん、そうした高次元でクリエイティブなスキルを身につけられなければ、失業者に転落するリスクが大きいということでもある。来たるべきロボット社会で生き残るのは、なかなか容易ではなさそうだ。
「週刊現代」2014年11月1日号より

ドイツ日本以外の他の先進国では、近い将来の人口減少から脱却する事が出来た代わりに失業率が高止まりして中々改善されない。その状況でテクノロジーの台頭があり、機械が仕事を奪うのではないか、それは社会的に許されないのではないか、という議論に至っている。そして、最大の問題が難民移民の2世3世達は、高いモチベーションで先進国の高等教育を受け高い学歴と知識を得て、高い収入を得る社会の支配層へ静かに浸透していき、かつての難民や移民達が引き受けていた仕事は今や元々先進国側の低所得者層の仕事となっている。

我が国が、当面の労働力不足・人口減少を補う為に難民や移民を受け入れても、我々の社会全体での変革が余儀なくされる。我国で、少子高齢化が、そして、それに依る労働力不足や人口減少が問題視されてから久しいが、移民の受け入れの必要性が説かれる事はあっても実現に向かって舵を切らなかったのは、過去に我が国は、打倒米英の名の下にアジアの人々と共に手を携え大東亜共栄圏の夢にチャレンジし破れた日本は島国根性を地域全域に広げる事の難しさと国民性の違いを無視して同胞意識を培うには時間が必要だと痛感していて、再び移民を受け入れたくないと多くの国民が思っているのだろう。そして、労働力不足の中でも、労働力の受け入れイコール難民移民の受け入れを実施した影には、働きたくても働けない日本人が多数現れて来て、彼らから仕事を奪う事態に陥るだろう。そう云ったコンセンサスに逆らって難民や移民の受け入れを行う事は、今のままでは難しい。但し、我々自身の気持ちが緩やかに変容していき、難民や移民の受け入れも止む無しとなる頃には、我が国は最貧国に転落していて、難民や移民の方々にとって魅力の無い国に落ちているだろう。

勿論、同じ種類の抵抗が労働力代替テクノロジーを導入しても起こるだろう。だが、現在の現役世代が、労働力代替テクノロジーに長年の経験で習得した日本流の英知を伝達して行けばジャパン・クオリティーの労働力代替テクノロジーが育つ事になる。外国語を話す弟子を持つか、機械の弟子を持つかの違いだ。だが、日本の労働力代替テクノロジーへ教えた技術は、未来永劫ジャパンクオリティの象徴として活躍し続ける筈だ。

我が国は、ここで欧米では忌避されている労働力代替テクノロジーを積極的に導入するチャンスが到来したと云えるのだ。失業率の問題に捉われず、全力でテクノロジーの導入が実施出来るのだ。


勿論、この事は新たな問題を生むだろう。AIや自動化といった労働代替テクノロジーの積極的導入に依って仕事の内容が大幅に変化する職種の割合は、既にIT化先進国である日本でも25%に達すると予想されている。中長期的には、50代60代70代と云った後期生産年齢層が如何に上手く機械と共働していくか、如何に機械との共存の為の新しいスキルを習得していくかが課題となるだろう。


例えば、トラック輸送を例に挙げれば、近い将来では完全自動運転は実現出来ないから大型トラックのカルガモ走行(自動隊列走行)から導入される事になるだろうが、先頭車両には熟練した大型トラックドライバーが特別な教育と資格を受けて乗務すると想定されている。他の業種と同じくキツイ仕事の高齢化は顕著だが、ここで踏ん張っている後期生産年齢層がモチベーションを維持して自動運転車からカルガモ走行の指揮を執る事になるだろう。


特別な教育に依る新しいスキルの習得が必要だが、OECDの国際成人力調査(PIAAC)によると16〜65歳の日本人成人の読解力、数的思考能力は加盟国中トップだ。アメリカをはじめ諸外国では、基礎学力の欠如の為にリスキリングの困難に直面している例も多く、日本はその意味で優位な立ち位置にある。

但し、日本人の問題解決能力、仕事におけるICTの活用能力は低いとなっている。この事は15歳以下を対象した同種の調査でも同じく低調な結果が出ており、我が国の教育システムの問題だと言える。又、PIAACでは日本人は自分の能力を仕事で活用していないと感じる人が他国と比べて圧倒的に多いという結果も出ている。これは職業選択の問題なのか、企業での教育体制の問題なのかは定かでは無いが、教育の分野こそ早期に労働力代替テクノロジーの導入が必要なのカモ知れない。


米国発金融危機後の世界経済の発展は、AmazonやGoogleやAppleやFaceBookと云ったITC企業のみならずTOYOTA等の製造業やサービス業でも、世界経済TOP100社が大幅に伸びて100位以下が伸び悩んでいる現状がある。単にITCテクノロジーを使って効率的に働く事が経済的伸長に繋がると言うよりイノベーションを起こす環境・システムこそが重要であると示唆している。


我が国は、直面している先進国最大の危機をチャンスに替える為に、AIや自動化と云った労働力代替テクノロジーを積極的に導入しイノベーションを起こすべきだと思うのだ。




「かつて洗濯は手作業で行っていましたが、洗濯機の登場でその仕事は奪われました。しかし、それによって余った時間を使って新しい技術や知恵が創造された。こうして人類は発展してきたわけです。現在起きているのも同じことです。
 ロボットやコンピューターは芸術などのクリエイティブな作業には向いていません。となれば、人間は機械にできる仕事は機械に任せて、より高次元でクリエイティブなことに集中できるようになるわけです。人間がそうして新しいスキルや知性を磨くようになれば、これまで以上に輝かしい『クリエイティブ・エコノミー』の時代を切り開いていけるのです」



他国に比べ、短期間で新しいスキルを習得できる素地がある。労働市場を流動化させ、「宝の持ち腐れ」状態から脱する必要がある。


2015年12月02日 18時05分 更新
日本の労働人口の49%、人工知能・ロボットで代替可能に 10~20年後 NRI試算
[ITmedia]






















う〜ん、両方を眺めてみて、人工知能やロボットに技術や経験を伝授出来そうなスキルを私は持ち合わせては無いし、私がリスキリングを受けて転職出来そうな仕事って無さそうなのがチョット辛いカモ?


投稿者 ono@okayama 時刻: 21:30 0 件のコメント:
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ラベル: 独り言

2017年5月24日水曜日

映画「メッセージ」を観た

SF映画だ。SF映画のSF成分とは、SF好きを惹きつけるエッセンスに過ぎず、単なる大道具に過ぎない・・・と、私は予てから思っている。(でも、SF好きとして、そのエッセンスで惹きつけられて映画館に足を運んでしまうのだが・・・)


もしSF的な大道具を全部取っ払って、この映画の主旨を考えれば、1つは「サピア=ウォーフの仮説」であり、もう1つは「宿命論」の受容だろうか?言い換えると1つは「外国語を学ぶと、世界の見え方が変わる」であり、1つは「未来を知っても、自分の人生を変えない」だと思う。




SF的大道具と云えば、少なくとも3000年を俯瞰する時空認知を得ている頭足類系異星人(乃至は、3000年後の未来からに現代にタイムワープし、3000年後に戻る能力を持つ頭足類系異星人)、量子ワープ、重力制御、放射線や電磁波を全く出さない未知の動力、「サピア=ウォーフの仮説」が時空間理解も担うのか、次元を重畳する表意文字としてのロゴグラム、そして、最大のSF的大道具の2つが、急に幻影を頻繁に見る様になっても精神科医の門を叩かない金持ちの米国人、米国の問い掛けに素直に返答しない未知の敵に武力行使せずジッと忍耐する米軍、・・・だろうか?




ここでSF的大道具の科学的検証を、素人の私が考えても虚しいだけだが、予てからの持論では、ゴータマ・シッツダルタと云う紀元前のインド辺境に実在した世界最大の哲学者が説いた宇宙論に最も近しい「この宇宙は有限の複素平面と云う2次元空間こそが実体で、それを3次元的に投影された世界を我々は認識していると云うホログラフィック宇宙論」を信じているので、実体の2次元空間での時間軸は虚数で表される事からも、我々が認識しているツモリの3次元空間よりも時間に於ける過去現在未来よりは許容度が広い事からも、アリかな?と思える。量子ワープに関しては、電子や光子と云った既知の量子だけではなくフラーレン60(炭素原子60個で構成されるサッカーボール状の構造を持ったクラスター)でも二重スリット実験等で量子的振る舞いをする事が確認された事から、ホログラフィック宇宙論の信憑性と同時に、更に高次のクラスターや物質でも量子的振る舞いをさせる事も将来的には不可能では無いのかも知れないとの仮説が出ている事から、光速に制限される見せかけの宇宙とは異なる実体宇宙では異なる超航法も想定されるだろう。




もし我々の宇宙の実体が有限の複素平面だとして「サピア=ウォーフの仮説」が、虚数時間軸の理解に及ぶかは判らないが、自らの実体を認識する緒に成り得るとする着眼点は評価出来る。だが、急に幻影を頻繁に見る様になっても精神科医の門を叩かない金持ちの米国人、未知の敵に武力行使せずジッと忍耐する米軍、と云う最大のSF的大道具に関しては全くの意見は思い付かない。(但し、総てのSF作品が、実際に想定可能なSF的背景を大道具として製作される訳でも無いだろうから・・・、大いなる笑える嘘として「米国の問い掛けに素直に返答しない未知の敵に武力行使せずジッと忍耐する米軍」を用意したのカモ知れない)




もう1つのテーマである「宿命論」は、ホログラフィック宇宙論と合わせて考えると、自分自身の人生がクソ面白く無いモノに変貌する危険性を秘めている危険思想なので・・・、今回は割愛すべきカモ知れない。映画等のフイクション創作物を楽しめる寛容さを持ち合わせているのならアカシックレコードに触れても、当作品の主人公の様に強く生きていけるのカモ知れない。前述の釈迦の世界観だが、悲しいかな当時のインドの普遍的な考え方であるアガスティアの葉の影響を強く受けている所為か、宿命論的である。この部分に関しては、後世に再構築された仏教の方が「願えば夢は叶う系」の要素が強まり夢や希望を感じ易く出来ている。当作に於いてルイーズは、自ら自身の中にあるアガスティアの葉に従って正解を導き出した。だが、正解を導き出さない世界軸は描かれないので、果たして、そう云う世界軸が存在するのか否かも判らない。だが、ルイーズの今後の人生の中で、それと戦っていくのだと信じたい。(尚、仏教では一念三千として、自分の念ひとつを変えることによって、三千世界{百界×十如是×三世間=三千}の生命が呼応し、未来が変わると云う裏技も紹介されているが、その裏技を使ったプレイヤーの名は記されていない。この考え方はディズニーでもライセンスされている)





そんな訳で、別ブログで展開していた映画シリーズも、見てしまうと映画を愉しめなくなる酷いネタバレなので、映画館で映画「メッセージ」をご覧になる予定の方や、将来TV放映時に映画「メッセージ」を観ようと思っている方は、絶対に以下のネタバレを絶対にご覧にならない事を強くお薦めする。
































ネタバレあらすじ

量子ワープ(巨大宇宙船規模の量子テレポーテーション)や重力制御と云った超科学を持った頭足類系の異星人達の文明が3000年後に重大な危機に瀕した際に、地球人類が彼らを助ける見返りとして、今、時間を俯瞰する能力を持つ言語を贈り物として携えた12機の巨大UFOが来訪した。

女性言語学者ルイーズ・バンク博士は、米国政府がヘプタポッドと名付けた異星人の言語を学び、完全にマスターした未来の自分自身からの影響を受け自分の全人生全記憶を俯瞰する能力を得て、異星人との戦争突入の危機を脱し、地球統合政府樹立への礎となった。

共にヘプタポッドとの意思疎通を図るチームで出会ったイアンと結婚し娘ハンナを授かるも娘ハンナを不治の病で若くして亡くす事を、イアンとは未来予知で知った娘の不幸を共有できずに離婚する事も、知っている。

未来を知っても自分の人生を変えない覚悟を決めて、未だ産まれていない最愛の娘ハンナに「あなたの人生の物語」を語りかけようとしている。

















































詳細なネタバレ


ルイーズ・バンクは、愛しい娘との様々な記憶を思い出していた。娘を出産した時の事、娘が幼い頃の事、可愛い盛りのおしゃまな娘の事、そして、年頃の娘に不治の病気で先立たれた記憶。様々な場面の娘との人生の物語が止め処なく脳裏に蘇っていた。


ルイーズは、言語学の大学教授だった。その日、巨大UFO襲来の噂が流れた所為かクラスへの出席者は少人数だったが、講義を開始した途端、生徒達のスマホに緊急通知が次々と届き、生徒に請われTVを着けると臨時ニュースが流れていた。アメリカを含め、日本(北海道)、中国、イギリス、パキスタンなど、世界中で同時に12ヶ所に巨大な飛行物体が現れたという。


その日は休講となり、まもなく世界中は巨大UFOから逃れようとする人々で大混乱に陥った。不安がる母と電話で話しながら帰宅し、臨時ニュースを流し続けるTVを観ながら寝ついたが、見る夢はやはり、様々な場面の娘との人生の物語だった。翌日も大混乱が続く中、独り大学へ出勤してみたが、キャンパスには人影は見当たらなかった。






ルイーズが研究室でパソコンを眺めていると、そこへウェーバー大佐がやってきた。湾岸戦争当時の米軍への協力実績から、異星人とのコンタクトへの後方支援を要請された。ルイーズは、コミュニケーションの基本は直接的な対面だと持論を展開したが、ウェーバー大佐に却下された。恐らく、ルイーズも心当たりがある他の第一人者に鞍替えするのだろうと思い、伝言を依頼する。





異星人襲来を不安がる母からの電話を受けながら自宅に帰り相変わらずの報道特別番組を眺めて過ごしながら、様々な場面の娘との人生の物語が止め処なく脳裏に蘇っていた。その夜、予告も無くウェーバー大佐がルイーズを自宅まで迎えに来て、彼らは米国での巨大UFOの出現場所であるモンタナ州のサイトまでヘリで移動した。ヘリに同乗していたのは、物理学者のイアン・ドネリーだった。物理学者らしく数学こそが宇宙での知的生命体同士の共通語だと信じていた。ルイーズとイアンは、共同で異星人とのコンタクトにあたることになった。





モンタナ州のサイトは、広大な麦畑の中に米軍のキャンプがすでに設営されており、他の11サイトと回線をつなぎ、随時情報交換を行っていく段取りとなっている。ルイーズとイアンの前任者は任務遂行不能となって退去するらしい。メディカルチェック、予防注射(何の?)を済ませると、早速ルイーズ、イアンは第1回のコンタクトへと臨むことになった。





彼らの宇宙船は全長450メートルと、超巨大な縦型の黒い未知の浮遊物体で、18時間おきにコンタクト目的で最下部に開口部が現れた。開口部から入ると、途中で重力エリアを経て重力が反転している。高度な重力制御が行われていて異星人の科学力は人類を大きく凌駕して居る事は想像に容易い。彼らは壁伝いに垂直に歩いて最奥部へと向かった。


最奥部は、ガラスのような透明な仕切りが出来ており、その仕切の奥に、知的生命体は凡そ収斂進化の適合を受けるとの常識を覆す頭足類(タコ・イカ)のような足や形状をした異星人が2体霧の中に動いていた。7本足である異星人らの形状から、米軍は「(ギリシャ語の数字の7から)ヘプタポッド」と呼んでいた。





最初のコンタクトでは、ルイーズはショックを受け何もする事ができなかったが、ウェーバー大佐から前任者より遥かにマシだと評される。2回目のコンタクトでは積極的に音声でのコミュニケーションを試みたが、彼らとのコンタクトには音声ではなく文字での対話が必要だと判断したルイーズは、次のコンタクトではフリップに「HUMAN」と書き自らを指し、更に周囲の制止を振り切って防護服を脱いで彼らに親愛の情を見せた。





すると、彼らの側からも、触手の先から墨を吹いて円環状に形成される文字状のメッセージ(ロゴグラム)を返してきた。彼らは、それを持ち帰って解析するとともに、ヘプタポッドの2体にコステロ、アボットと呼び名を付けた。





米軍上層部からは言語学的研究作業で時間を浪費せず、急いで「異星人が地球に到着(Arrival)した目的を聞き出す」事をルイーズに迫るが、カンガルーの逸話・・・初めてオーストラリアに到着(Arrival)したイギリス人海軍士官 ジェームズ・クック船長らが、おなかの袋で子供を育てて後ろ足で飛び跳ねる謎の生物に驚いて、アボリジニに「あの動物は何んと呼ぶのだ?」と英語で聞いた処、「カンガルー(理解できない)と現地語で返した・・・と云う逸話。因みに、正しくはカンガルーとはアボリジニ語で飛び跳ねるモノと云う意味で、言語学者のルイーズ・バンク博士は、これが全くの嘘の逸話だと知った上で・・・「全く言葉が通じない者同士で会話を行おうとした事から,大きな間違いが発生する可能性があり、それが取り返しがつかないケースに至りかねない」と云う危険性を説いた。当時のオーストラリアで行われた虐殺を知って居るウェーバー大佐も事の重大性を理解し上層部と掛け合ってくれた。





しかし、彼らがコンタクトを続けている間も、世界各地での混乱は継続し、人々の間に恐怖が蔓延していた。マスコミは人々の不安と伝え、超科学を持つ異星人らが人類を滅ぼす可能性を強く示唆し始め武力での徹底抗戦を語り、煽動された人々は世界各地でデモや暴動を起こしていた。





セッションが進むとともに、彼らはフリップから様々な単語を説明し、それに対してヘプタポッドたちが彼らの側の対応する円環状のメッセージを返す、という地道な作業が続いていった。ここでルイーズは気が付く、異星人らは相互の翻訳を手伝っている訳では無く、異星人らの言語を教えようとしているのだ。ルイーズは心情を理解し、透明な壁に手を置いてヘプタポッド達に親愛の情を示すとヘプタポッドも触手を重ねてきた。異形の異星人だが、相互理解が可能なメンタリティを持っていると確信する。





この経験以前は、夢や半覚醒状態でしか娘との人生の物語が蘇らなかったが、それ以来ルイーズは起きている時にも度々自分の娘との人生の物語が頭に閃くようになった。(蘇るビジョンも鮮明になって来た・・・そこで娘と居るルイーズは今より歳を取っているらしい、夫の顔はモヤって見えない)但し、ルイーズが覚醒している際に、自分の娘との人生の物語が頭に閃くと「何?これ?」と独り言を云うので・・・心当たりが無い光景なのカモ知れない。





中国ではシェン上将が率いる部隊が対応に当たっていたが、確たる成果を出せずにいるらしい。彼らはマージャンゲームを用いての対話を試みようとしているらしい。ルイーズは、次のコンタクトまでの18時間の大半をヘプタポッドのロゴグラム解析に費やし寝不足となっていて、眠れば必ず夢として自分の娘との人生の物語を何度も見るようになっていた。夢の中で、娘の父親とは離婚しており、ルイーズは娘の将来(若くして不治の病に罹り命を落とす)を知っていて、その上で強い愛情を持って娘を理解し支えようと懸命に生きているとの人生の物語だ。





ロゴグラムの解析は主に単語単位での大幅に進んだが、ロゴグラムとして重蔵する多次元での意味理解は全く不完全だが、ついにルイーズは「Youは何しに地球へ?」と尋ねた。異星人は、ルイーズに対して「あなたに武器を与えに来た」とメッセージを返した。「あなたに=ルイーズに」なのか「あなたたち=地球人類」なのか「あなたたち=米国」なのか、ルイーズが最先端として得た知見を共通認識として与えられていた筈の連携していた12のサイトが我先に異星人から与えられる武器を独占しようと連携を絶っていった。そして、ルイーズのいるサイトも米国政府の命令で他国との連携を絶った。





それを知った他の軍関係者(特に中国)は、実は異星人たちが侵略を開始するのではないかと疑い始め態度を硬化させていった。米国政府も、中国人民軍が異星人に攻撃を加えたら全世界に展開する12隻が連携して恐らく反撃を開始するだろうとモンタナ州のサイトの閉鎖を決定し退去命令が出た。





そして、シェン上将が率いる中国人民軍はとうとう24時間以内に地球外に退去しないと先制攻撃を行うと異星人に宣戦布告するに至った。ロシアやスーダンなどがその動きに同調するようだ。しかし、ルイーズは彼らが戦争を企図していようとはとても思えず、「武器」についての解釈をもっと深めようとウェーバー大佐に進言していた。





米軍もモンタナ州のサイトから撤退を開始した。ルイーズとイアンは、撤退直前の37回目のコンタクトセッションで何とか彼らの真意を確認しようとした。しかし、そのセッションでは、ルイーズとイアンと同伴する筈の護衛兵達が内部から宇宙船を破壊しようと時限爆弾を仕掛けていた。爆弾を仕掛けた護衛兵達は同伴しなかったが、それどころでは無いルイーズとイアンはコンタクトを開始する。ルイーズとイアンの直ぐ背後に置かれた機器に紛れて巨大なコンポジションC-4の起爆装置のカウントダウンが続いているのだが、知る由も無い。ルイーズは問題の核心である質問を矢継ぎ早に繰り出すが「あなたの武器を使え」と強く告げた(ヘプタポッドのロゴグラムは、線が細いと穏やかな感情、太いと強い感情を表している)






時限爆弾が爆発する前、ヘプタポッドたちはこれまでにない大量のロゴグラムを吐き出した。透明な隔壁は無数のロゴグラムで埋まった。そして、アボットは、爆発と同時にルイーズとイアンを謁見の間から念動力(か、重力制御)で保護しながら念動力(か、重力制御)で入り口通路へ突き飛ばし、入り口通路との隔壁を閉鎖し爆風や爆発の影響を最小限に抑えてくれる協力をしてくれた。これをきっかけに世界中の12機の巨大UFOは、300m上空へと場所を移動させた。








気絶していたルイーズがキャンプの医務室で目を覚ました。先に目覚めたイアンは、このセッションで得た大量のロゴグラムを解析し、「時間」と云う単語が随所に盛り込まれたロゴグラムである事から時間に関するメッセージであることに気づいた。ロシア軍がいよいよ戦闘行動を開始したとの情報が入り、軍隊は撤退準備を急いでいたが、その時ルイーズは独りモンタナサイトの巨大UFOの方へ駆け寄っていった。





巨大UFOからは、ルイーズを内部に迎え入れる為の小型ポッドが射出され、ルイーズはそれに乗ってコステロと直接対面した。アボットが居ない事に気付いたルイーズに、あの爆発でアボットは大怪我をし瀕死の状態であると聞く。コステロは、彼女に教えたヘプタポッドのロゴグラム自体が、彼女と人類全体への贈り物=武器であると説明した。ここでのコステロとの会話は非常にスムーズだった。コステロは英語を話す事はしなかったが、実はルイーズの英語を聞き取り理解する事は出来ていたのだ。3000年後に彼らの文明に起こる危機への対処に地球人類に協力してもらう見返りとしての贈り物なのだそうだ。





巨大UFOから帰還したルイーズを迎えに来たイアンに軍用車の後部座席に乗り込む為に支えられた際に、ルイーズは「何故、夫が私と離婚したか、今解った」と呟く。それを受けてイアンが「君が結婚していたなんか知らなかった」と云う。ルイーズは確信した何日間か前から体験し始めたビジョンは、自分の未来の体験なのだと。







イアンは、最終セッションで得た「時間」と云う単語が随所に盛り込まれた大量のロゴグラムを解析していたが空白部分が多く12箇所全部のロゴグラムのデータを統合しないと全体の翻訳が不可能だと告げられる。






サピア=ウォーフ仮説に基づくと、ヘプタポッドのロゴグラムを理解する事は、自分の未来を見通せるようになる事を意味していた。そして、このコステロの直接コンタクトによって、さらに彼女の脳裏に頻繁に未来の記憶が呼び起こされるようになっていた。




そして、彼女はかなり先の未来で、愛するハンナへと謝辞を入れた「ヘプタポッドの言語について」と云う本を出版していることも理解した。その瞬間、ルイーズには完全にヘプタポッドの言語体系を習得したのだった。




ルイーズは、最終メッセージの総てを理解した。何とかして急いで中国のヘプタポッドの巨大UFOに対する核攻撃を止めなくてはならない。






都合よくルイーズに未来の体験フラッシュがやってきた。18ヶ月後、ルイーズは米国で開かれたヘプタポッドArrival以降の国際協力を取り交す国際会合で、中国のシェン上将と直接立ち話をする機会を得た。シェン上将は米国大統領に招かれても来るつもりは無かったが、ルイーズに会いに来たと告げられる。ヘプタポッドの巨大UFOに対し当に核攻撃を加えようとしていた直前に、ルイーズからシェン上将個人の携帯電話に直接電話があり、そこで他の誰も知らない筈の事・・・シェン上将の愛する亡き妻のダイイングメッセージを聞かされ、それが攻撃中止を依頼するルイーズの言葉の真実味を証明した。その事に感謝すると告げられた。広東語で妻のダイイングメッセージを聞かされたが、ルイーズはシェン上将個人の携帯電話番号を知らないと告げると、この番号を見せる為にシェン上将は渡米したと言い携帯電話番号を見せてくれた。








フラッシュが終わり現実に戻ると、彼女は外部への電話連絡の手段を探す。モンタナサイトの米軍基地は撤退準備中で有線電話は使えそうに無い。そこで置き忘れていた衛星携帯電話を使いシェン上将に電話を掛けた。基地内のオペレーター達に逆探知され、もう少しで殺されそうになるところだったが、偶然に来たイアンに時間稼ぎを頼み、何とかルイーズはシェン上将を説得し核攻撃を思い留まらせる事に成功した。








その時、世界12ヵ所のヘプタポッドの巨大UFOは静かに向きを変えると、その場で量子ワープして掻き消えた。全て終わったことを悟ると、イアンはルイーズにプロポーズして、ルイーズはイアンのプロポーズを受け入れた。将来イアンとは別れ、産まれて来る愛する娘ハンナを不治の病で亡くしてしまうことが分かっていたにも関わらず。




ルイーズは、最後に彼女の娘ハンナとイアン3人でいる記憶を懐かしく思い起こしていた。ルイーズとイアンは静かに抱き合うのだった。


投稿者 ono@okayama 時刻: 23:06 0 件のコメント:
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ラベル: 映画

2017年5月12日金曜日

「無線LANただ乗り、電波法は無罪」らしい

無線LANただ乗り、無罪確定=電波法違反、控訴せず―東京地検 00:12

時事通信


 他人の無線LANに無断接続する「ただ乗り」は電波法違反に問えないとして、無罪とした東京地裁判決について、東京地検は11日までに控訴しないことを決めた。無線LANの接続パスワードの無断使用を無罪とした判断が確定した。
 検察側は、他人の無線LANに無断接続した松山市の無職、藤田浩史被告(32)が入手したパスワードについて、電波法が無断使用を禁じる「無線通信の秘密」に当たると主張。しかし地裁は4月27日、「第三者が計算しても求められる」などとし、同法違反は成立しないと判断した。
 その上で、金融機関のサーバーに侵入した不正アクセス禁止法違反などの罪を認め、懲役8年を言い渡した。被告側は判決を不服として、10日に控訴している。
(時事通信社によるgooニュース配信記事から引用) 
 

随分昔の事だが拙別ブログに書いていた。拙宅のAPをご近所の自家防犯報知器に設定された(ご近所の方は全く内情は知らず、自家防犯報知器を売る業者が勝手に行った)事を受けて感想を書いたモノだったと思う。ま、嫌ならWPA2-AES認証+MACアドレス認証等の現時点で可能な高いレベルでの自己防衛するしか無いと云う趣旨の結論だったかな?

他人の無線LANアクセスポイント(AP)を使う事は犯罪なのか?

2009-10-15 20:26:39 | 独り言


最高裁の判決では無いので今後覆る可能性は残って居るが、判例主義の本邦では、現時点では無線LANただ乗りは犯罪には成らないらしい。これが商用無線LANなら、業務妨害罪とかでは立件可能だろうが、無線LANただ乗りを電波法違反では取り締まれないと云う事になる。法で取り締まれないならマナーの問題となるのだろう。

私とて、出先で公衆Wi-Fiが無い時にネットワーク選択画面に出てくる暗号化されたAPを恨めしく思った事は無い事は無いので、緊急避難的に暗号化鍵文字列探索アプリを使える様にしておこうかなぁ〜?

そうそう、これは余談だけど、公衆Wi-Fiなんかで通信内容が暗号化されていない無線LANも未だ未だ残って居るので、こっちの方も怖いよねぇ〜。これって周りに居る人にセキュリティ上問題のある通信内容を垂れ流して居るんだから・・・。
投稿者 ono@okayama 時刻: 21:07 0 件のコメント:
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