2013年7月31日水曜日

電気的・生化学的以外の情報伝達経路

「死」は青い光を放つことが判明 « WIRED.jp:



死にゆく線虫に紫外線を当てて観察することで、死の過程で青い蛍光が放たれることがわかった。この光は次第に強くなり、死の瞬間に最大に達し、直後に消えるという。自然死(加齢の因る老衰死)とストレス死(極端な暑さや寒さにさらされるなどのストレスが原因で死ぬ場合)の両方で青色蛍光が観察されたが、この青色蛍光がカルシウム信号に関連sぬる生物学的経路の活性化に発動され伝搬される事が判明した。ストレス死の場合はカルシウム信号経路を塞いだ場合には発動(細胞膜の破裂)を遅らせる事が出来たが、自然死の場合はカルシウム信号経路を塞いでも発動を遅らせる事は出来なかった。つまり、自然死を全身の細胞に伝える別のプロセスが存在する事を示唆している・・・のだろう。未解明な生化学的な死の伝搬経路が他にも在るのか?それとも・・・


そう云えば数日前に・・・こんな記事を読んだ。

首を切断された『プラナリア』は頭の再生と同時に記憶も再生される事が明らかに

最新の研究によるとプラナリアは、頭を切断してもなお、頭が再生してしまえば切断される以前の記憶を維持したままとなることがわかった。



プラナリアはウズムシ目に属する動物の総称で、著しい再生能力を持つことから、再生研究のモデル生物として用いられる。プラナリアの再生能力は著しく、前後に3つに切れば、頭部からは腹部以降が、尾部側からは頭部が、中央の断片からは前の切り口から頭部、後ろの切り口から尾部が再生される。ある学者がメスを使い100を超える断片になるまで滅多切りにしたが、その全ての断片が再生し100を超えるプラナリアが再生したという逸話がある。




私も高校の科学部でプラナリアの実験を行っていたので熊山や金甲山等の生活排水や農業廃水の流れ込まない川の上流を求めて山の小川で採取していた。又、熱帯魚を飼っていると・・・いつの間にやら水槽にプラナリアが大量発生して驚く事になる。




今回は、その卓越した再生能力の他に、をもつ動物としてもっとも原始的と云う事で引用記事のモデルに選ばれたのだろう。プラナリアの脳の構造は非常に原始的だが、発生段階に於いては両生類の発生初期と同じであり、昆虫のショウジョウバエや哺乳類のマウスの発生段階に機能する遺伝子群と同じセットを既に使っている。基本構造は我々人類の脳とも等しく「系統発生」の概念から云えば当然なのだろうが我々人類の脳発生プログラムのプロトタイプとも云えるのだろう。




そこで・・・少し眉唾な話なのだが・・・、実はヒトの記憶はドコに蓄積されているのか未だ解明されていない。脳が損傷し記憶が失われる不幸な事故は有史以来数多く起こっているのだが、この事が脳に記憶が蓄積されていて脳が損傷した事で記憶が消滅したのか、脳は記憶をチューニングし呼び出す機能しか無く別の場所に記憶が格納されているのだが通信装置としての脳が損傷した事で特定の記憶が呼び出せないのか・・・の何れであるかを現代医学は突き止める事が出来ていないのだ。




脳自体が記憶装置なのか、脳は記憶を蓄積するサーバーとの通信装置なのかは判らないが、言葉や文字に頼れない他の生物が情報を伝達する手段も無い遠隔地に於いても何らかの情報伝達を可能としているとされる事例も幾つかみつかっている。或る地方で軒先に配達された牛乳瓶の蓋を開け牛乳の盗み飲みする事を覚えた種の鳥は、行動範囲が一切重ならない別の大陸の同種の鳥の中にも牛乳瓶の蓋を開け盗み飲みを始める様になった等の報告がされていて、記憶や経験は、脳ではなく、ごとサーバーのような場所に保存されており、脳は単なる受信機に過ぎないとする仮説・・・「形態共鳴仮説(シェルドレイクの仮説)」と呼ぶ。この類の現象は古くから言い尽くされていて、「百匹目の猿現象」とかも同じだろう。

このサーバーのような場所をイギリスの元ケンブリッジ大学フェロー生物学者のルパート・シェルドレイクは「形態形成場(モルフォジェネティック・フィールド)」と呼んだ。この概念は分析心理学の体系を作った心理学者カール・グスタフ・ユング集合的無意識に近いものだ。ヒトは、この「形態形成場」なり「集合的無意識」より得た知悉をデジャビュ(既視感)やシンクロニシティ(意味のある偶然の一致)と認識するとしたのだ。

恋人同士や、親兄弟と云った近親者、そして大切にしている愛犬や愛猫との間には「意味のある偶然の一致」が生じたように思えてしまうのは、因果律に囚われているヒトという種族の癖なのだが、単なる気の性や単なる偶然ではなく「形態形成場」や「集合的無意識」や村上春樹の「1Q84」の「神話=集合的無意識=リトルピープル」と云う構図、私の信じる宗教である密教系真言宗に於ける第八識(阿頼耶識)=人の根源」や「第九識(阿摩羅識)=仏性」より更に内なる「第十識(乾栗陀耶識)=集団的無意識」等の尻尾が・・・垣間見えたと考えれば素晴らしいのだが・・・

2013年7月30日火曜日

子宮頸がんワクチン

民主党の歴史的政権交代に際して目に見える形での民主党の恩恵を焦った民主党仙谷由人氏が急遽国費負担での接種を強行した子宮頸がんワクチンは、以前から輸入ワクチンに対して付きまとう・・・アジュバンド(免疫増強剤)の問題が取り沙汰されていた。これが下記URL引用の個人ブログ記事「子宮頸がんワクチンに疑義あり」の様な内幕なのなら・・・薬害エイズ事件よりも悪質な「民主党・公明党による薬害事件」となる。そして、FDAからは子宮頸がんの原因はヒト・パピロマウィルスだけではないと発表されてしまう。(詳しくは、脚注内のURLにて・・・)ウチの娘も2011年11月頃の2回目の接種後に体調を酷く崩したので3回目の接種を取り止めたのだが・・・その時は重篤な副反応についての情報は見当たらなかったと記憶している。





3ワクチン 念願の定期接種化 公明新聞:2013年2月10日(日)付

子宮頸がんワクチンに疑義あり 2013-06-16 01:13:00オレはこう思う(日常生活から政治まで)

「時計が読めない…」子宮頸がんワクチン副作用被害者の悲痛- WEB女性自身(2013年7月5日07時00分)

死亡例も…子宮頚がんワクチン“危険すぎる副反応”の実態 2013年03月13日 07:00 女性自身Web版

子宮頸がんワクチンは猛毒③(製薬会社と政府の癒着薬を使わず心と体のストレスを解消する薬剤師のブログ










脚注:
「HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の嘘」の検証(2)HPVと子宮頸癌に直接の因果関係がないことをFDAは承知していた? うさうさメモ

2013年7月29日月曜日

MINIのキャンピングカー

MINIが3つのキャンピングカーを発表! - Autoblog 日本版:


昨年のエイプリルフールには「ネタ」としてMINI純正オプションとしてのRVキットを発表していた。「ネタ」に飛び付きそうになったモノの釣られて4月馬鹿になるのを踏み止まったから良く覚えている。

The Worst Automotive April Fool’s Pranks Of 2012(2012年最悪のエイプリルフール自動車いたずら

お気に入りの愛車と共にアウトドア体験が愉しめる事は本当に素晴らしいと思う。車幅がMINI専用サイズと思しき軽量ティアドロップキャンパーは最高だ!

だが・・・、昨年のエイプリルフール「ネタ」だったRVキットが本当に発売される事になったのだろうか?

www.mini.co.uk(MINI英国サイト)

2013年7月28日日曜日

吐き捨てた言葉も金に換わる時代?



テキストマイニング - Wikipedia:


TwitterFacebookやブログ等々と云ったソーシャルメディアは、誰もが参加出来る情報発信技術を使って、社会的インタラクションを通じて拡大していく様に設計されたメディアとしてWeb2.0を具現化したモノとされる。


Web2.0とは概念であり、特にWeb(バージョン)1.0に対しての技術的上位バージョンと云う意味合いではなく旧来の情報技術を使っていても新機軸のサービスであると云う概念であり、「新世代」と云うジョークである。我が家では、昨日の「鍋」の残りを冷蔵庫保存し、翌日にあり合わせの材料を加え味付けを手直ししてリニューアルした「鍋」の事を「鍋2.0」と呼んでいたが、概念としては同じである。


そんなソーシャルメディアの成功により、個人発の情報発信が可視化し易くなった事でSNSの枠を越えた新たな商用利用が始まっているのだ。TwitterFacebookやブログ等のWeb2.0世代のサービスだけではなく旧来サービスであった掲示板やアンケートサイトやメーリングリストのログ等々の自然文の蓄積の形で存在するテキスト・データから有意な何かを発掘(マイニング:mining = 発掘)する技術である。定型化されていない文章の集まりを言語解析技術で単語やフレーズや文法の解析を行い、出現頻度や相関関係を分析して有益な情報を抽出するシステムをテキストマイニングと呼ぶ。

年齢性別職業を登録していなくても特定の検索エンジンを使い続けていると、検索語から年齢性別職業家族構成等々を導き出すヒントが抽出されて、それに基づいて、利用者に相応しい検索結果の表示順番とかWeb広告が表示される様にチューニングされていき、知らず知らずの内に欲しがるだろう商品への潜在的購入願望を育まれていってしまうなんて事になっている。

以前から某巨大掲示板の掲示板群は商品開発やクレーム抽出の為にメーカーの開発に携わる人員がスレを監視して場合に依っては介入してくるとの噂が有ったが、1つ1つ読んでいき分析を加え意味のある形や数値化定型化し有用なデータに変える事は非常に難しかったが、早い段階からテキストマイニングを導入して成果を上げている。他にも商品開発やクレーム処理の現場では、製品の評価を調べたりクレームを抽出したり、更に、時系列での推移もマイニングされるようになってきた。又、急激に進化した音声認識技術を背景にコールセンター等での顧客とオペレーターとのやり取り記録や営業窓口での会話等々も音声による自然文の蓄積もマイニング対象として有用な何かを掘り出す事が始まっていて、従来型のアンケートサイトでの欠点(実際の潜在顧客や顧客では無い人も謝礼欲しさに適当な回答をしてデータを乱すとか、アンケート向けに構えた事実に反する回答をするとか・・・)を排除する事が可能となるのだ。そして、一定のアルゴリズムで抽出し自動分類しデータベース化すれば自動的にナレッジを積み上げ活用し続ける事が可能となる。

この分野では常に最先端を走っていたGoogleだったが、日本語による自由文音声認識は既存の第一種電気通信事業者にも勝機が見えてくる。米国ではGoogleの無料通話サービスも一定のシェアを得ているが、日本でのサービス開始は未定だ。

電気通信事業法
第四条  電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密は、侵してはならない。
  電気通信事業に従事する者は、在職中電気通信事業者の取扱中に係る通信に関して知り得た他人の秘密を守らなければならない。その職を退いた後においても、同様とする。




2013年7月27日土曜日

一般道の右側車線は・・・



混雑している時ならイザ知らずガラガラに空いた片側二車線の一般道を走っている先行車は御丁寧に制限速度より10Km/hばかし遅く走っている。左側から追い抜こう(左側からの追い越しは禁止なので・・・)と思っても左側にも制限速度割れの車が走っている。何だか、この先行車2台は申し合わせた様に速度を揃えて走っているので、恰も2台で後続車をブロックしている風にも見えてしまう。






日頃の行いが悪い性か、何故か私は、こんな状況に陥る事が多い。




アベノミクス的な考え方では、インフレ率は国家経済のスピードメーターとして、適切なスピードを維持するためのインフレターゲットを設定して、そのスピードメーターを見ながらアクセルを踏んでいくべきなのだそうだ。そう云えば、どちらかと云うと私も出来る事なら少しでも速く走ってしまいたいタイプの人間だから、無駄と承知で自家用車に乗っている。昔々読んだ伝記でヘンリー・フォードは「汽車の様に速く、馬の様に自由に操れる乗り物を、大衆の誰もが手に入れられる様にする」事を夢見たそうで、自動車は個人が速く自由に移動する為に登場したのだから、自家用車に乗る以上、速く移動しなくては意味がない。なのに・・・制限速度を遙かに割った速度で走る車に阻まれる・・・と愚痴をこぼすと、皆一様に右側車線が追い越し車線なのは高速道路だけで一般道は違うからと教えて下さる。





右側車線を走っている車が遅い場合・・・右折する場所を探しながら走っている場合もあるだろう。こんな場合、右側車線をノロノロ運転で塞いでも気に成らないタイプのドライバーは、不意に急ブレーキで減速してから右ウインカーを点けて右折していく事がある。(ニュータイプ同士のモビルスーツ戦では無いので・・・)プレッシャーを与えるべく車間を狭めて追従走行しているとビックリさせられる事になる。運が悪いと思って車間を空けてトボトボ付いていくしかないのだろう。





しかし読みは外れている様だ。右側車線のドライバー(往々にして年配の女性である事が多いと書くと男女差別に当たるのだろうが・・・)は右折場所を探すドライバーの常としてキョロキョロ周囲を見る訳でも無く只ひたすらに右側車線の通行が気に入っている風でもある。




運転が不慣れそうな知人数名に個人的に聞いた処、路側を走る自転車や併走する原付や左折車が多発する左側車線は運転するのが怖いので、歩行者や自転車や原付の居ない右側車線をゆっくり走るのが安全なのだそうだ。私の主義には反するが、こうして運転が苦手な人が右側車線をノンビリと占拠する事に成るのだろう。





こうしている内にも、その車の後に車間を広めに確保してノロノロと付き従う私の車の後には制限速度以下で走ると酸欠で死んでしまう外洋マグロの様な車群が形成されていてピッタリ車間を詰めてきて右に左に小刻みにローリングをし始めている。私とて交通の円滑な流れに従いたい人間なのに併走する2台は後方の状況など意に介さず我が速度で恣意的に走っている。こんな時は・・・、パッシングで先行車を強引に退かせてと云うのもイヤなのでスゴスゴと左車線に寄るしか無いだろう。ここで、俺だって速く走りたいとアピールしてみても仕方が無い。





本来ならば、混雑している訳でも無い田舎の二車線の法定最高速度60Km/hの(制限速度表示が無い)国道を43Km/hで並進して塞ぐとは言語道断である。そもそもドライバーの拠り所である筈の道路交通法では、基本中の基本で「車両は左側通行」と定めている。高速道路に限らず一般道でも、道路が混雑していない時の右側車線は追い越し用の車線として空けておくべきなのだ。
車両は、歩道又は路側帯と車道の区別のある道路においては、車道を通行しなければならない。
4.車両は、道路の中央から左の部分を通行しなければならない。

(左側寄り通行等)
第十八条  車両は、車両通行帯の設けられた道路を通行する場合を除き、自動車及び原動機付自転車にあつては道路の左側に寄つて、軽車両にあつては道路の左側端に寄つて、それぞれ当該道路を通行しなければならない。

(車両通行帯)
第二十条  車両は、車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければならない。ただし、自動車は、当該道路の左側部分に三以上の車両通行帯が設けられているときは、政令で定めるところにより、その速度に応じ、その最も右側の車両通行帯以外の車両通行帯を通行することができる。

制限速度とは、その速度を超えては駄目な速度であり、その速度まで出さなければならない訳ではない。勿論、制限速度を下回って走る自由は存在しても、制限速度を超えて走る自由は存在しないのだろう。だが、自家用車の存在理由にはヘンリー・フォード卿の夢を充足させたいと云う思惑が付きまとうのだろう。資本主義の発展は、この制限速度ギリギリで走ると云うオン・ザ・エッジ的な志向に依る処が大きいと思う。公共の福祉が許さない限度を定め、その制限ギリギリで個人の要求を充足させると云う鬩ぎ合いで社会も進歩を遂げてきたのだと思う。この流れを否定して今日型の社会の進歩は無いと思う。

制限速度を超えないで走ってらっしゃる方の大部分が自らの安全運転を誇り敢えて制限速度以下で走る事を自らに律して居られる訳では無い様だ。それよりも、周囲の状況など一切に拘泥せず恣意的に自動車を走らせて居られるのでは無いだろうか?そんな方は、安全走行の拠り所とすべき道路交通法を守って頂き左側車線を走って頂くのが当面の公共の福祉には適うと思うのだが・・・

2013年7月26日金曜日

スタジオジブリが提起する憲法改正論議

スタジオジブリが毎月刊行している小冊子『熱風』の7月号2013年8月20日、18:00までPDFで配信中
『熱風』2013年7月号特集「憲法改正」(852KB)


私は、慰安婦問題や領土問題に関しては宮崎駿監督とは意見を異にする。だが、私自身も憲法96条改正の必要性を感じていない人である。「衆院参院の三分の二以上の賛成」を「衆院参院の過半数の賛成」に引き下げ、国民投票に至る道筋を開かれ易くする必要を見出せない。先の民主党に依る歴史的政権交代を経験する前ならば、憲法改正論者の主張も由としたカモ知れない。だが、マスコミに踊らされてガタガタのマニフェストを押っ立てた「自分達は決して責任を負わないという前提でコストを考えずに『弱者』の味方を演じる野党ビジネス」を政権与党にしてしまう馬鹿な有権者がいる我が国が、両院の過半数の賛成で自由に憲法改正出来る国になってしまうと、悪くすると政権交代の度にコロコロと憲法改正してしまう国に成るカモ知れない。現に、今回の参院選でも左派ポピュリストに易々と票を与えてしまう国なのだから・・・。

但し、憲法9条の改正を行わなくても、その解釈を変える事で我が国が直面する問題を解決させる事は出来ると思っている。今日的歯痒い取組しか出来ないと思われている「集団的自衛権」も解釈の問題で解消は可能だ。勿論、我が国に於ける「集団的自衛権」行使は国連憲章第51条の範囲内に限定されるだろうが・・・「ウェブスター見解」に則った「個別的自衛権」は国家の体を為す以上(実質的には、国家元首も存在しない属国的な位置付けでしか無い)我が国にも自然権として存在する筈である。憲法改正を経なければ我が国が保持できないのが国連憲章第51条の範囲外である「先制的自衛権」であろう。「先制的自衛権」とは他国からの武力攻撃が発生していない段階ですでに自国に差し迫った危険が存在するとして、そのような危険を予防するために自衛措置を行うことができるとされる19世紀の国際慣習法に基づく国家の権利の事だが、先の太平洋戦争で敗れ反省し専守防衛を則としてきた我が国ならば「先制的自衛権」の保持は諦めるのが良いのではと思うのだ。尤も、「先制的自衛権」を行使している国々は、現在の紛争地域を抱える国々と、自らの国土では戦争をしない中国と米国である。我が国は憲法9条の改正を行わなくても自然権としての「個別的自衛権」と国連憲章の第51条に則った「集団的自衛権」を行使出来る筈だ。


日本国憲法前文に「ここに主権が国民に存することを宣言し・・・」と書かれているから、日本国憲法が日本国民の為に書かれていると思っている人が多いのだが、実際には、日本国憲法とは、我々主権者である日本国民が「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」を動かす基本命令として書かれているのだ。「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。」つまり、日本国憲法とは、我々国民全体が実際に国を代表し国を運営している広義の公務員の皆さんへの制限事項として与えている基本命令であるとの原理に基づき、「われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。」為に在るのだ。

だから、日本国憲法では「第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」憲法擁護の義務を負っているのは「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」であり、我々国民では無いのだ。「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」は憲法全体を尊重し擁護する義務を負っている筈なので、憲法改正を望む声が国民から高まった時が我が国の憲法改正の時期となる筈である。

勿論、私自身は制定から66年も経った日本国憲法を現在の日本を取り巻く環境に合わせた形にアップデートする必要性は充分に感じている。憲法は、憲法を尊重し擁護する義務を負う「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」を動かす基本命令であるから、それこそ国民の総意としての基本命令を整備する時間と手間を充分に確保し、国民が自由に議論に参加する形で国民主体の憲法改正案を形とすべく憲法審査会乃至は、それに代わる機関が機能して(国会議員主体ではなく)国民主体の改正原案をしっかりと長い時間を掛けて整備すべきだろう・・・と思う。我が国の政治が成熟して真の二大政党制が定着する頃には憲法改正の気運が自然と高まってくる筈だ。残念だが、その時を気長に待とうではないか?

2013年7月25日木曜日

20130718|学術ニュース&トピックス|東京大学大気海洋研究所

20130718|学術ニュース&トピックス|東京大学大気海洋研究所:


う〜ん、学者先生方の仰る事は難しくてしょうがない。

兎に角、20世紀末に発表されていた従来の地球温暖化モデル(IPCC, 2007)では、今時分もっともっと暑くなっている筈だったんだけど、海洋(海面から水深700mの海)で地球温暖化を吸収していたのでは無いかと今までも考えられていたけど、水深700mよりも深い層で熱の取り込み(熱吸収)が強まっている事が今回判明したので従来型地球温暖化モデル(人為起源の気候変化による将来の地表気温上昇)の推定シミュレーションに新たなファクターが加わったので・・・当初の予想通りに地球温暖化が進まず気温上昇が足踏みしているのは理に適うと云うモノ。

海面から水深700m位までの海水で地球温暖化を吸収している云々は気象庁による
海洋の健康診断表「総合診断表」に非常に詳細に書かれている。

東京大学大気海洋研究所の推論としては、「一見すると止まってしまったかに見える地球温暖化が、実は海洋による熱吸収が活発化した結果であり、現在のhiatus(全球平均地表気温の上昇率が横ばい、あるいは負になるような状態)が一時的なものである可能性を示した」と云う事。だから、海洋による熱吸収が一段落すると再び地球温暖化が進行し始めるだろうと云う主張なのだろう。

水深700mより深い深層海流の存在は、私は映画 「デイ・アフター・トゥモロー」で知ったのだが、映画 「デイ・アフター・トゥモロー」では地球温暖化の影響で深層海流が止まり全球の温度拡散が滞り中緯度帯に発生した超巨大ストームのダウンバースト由来で一気に全球凍結した・・・と云うモノ。アイディアは面白いが、数千年で循環する深層海流が20世紀初頭からの人為起源の気候変化で止まってしまうのはチョット考えにくい。



気象現象とは、太陽光照射に依って与えられた熱量を全球に攪拌する際に発生する自然現象である。赤道部の粗100%照射と両極の粗0%照射の熱量を表層海流や深層海流や大気の流れで全球に攪拌しているのだ。ここで、気象庁の先生方が海面から水深700mの海洋での熱の取り込み(熱吸収)を発表していて、更に我が国の最高学府の学者先生方が水深700mよりも深い層でも熱の取り込み(熱吸収)が強まっている事を発表なさった。他の研究機関から発表が無かったとしても、例え温室効果ガスが増えつつあっても地球から宇宙へ放射する熱量も恐らく増大している事は明らかだろう。これらの熱収支を明らかにした上で、初めて、海洋の熱蓄積量の余力を使い切る時・・・足踏みしていた地球温暖化が再び進み始める時の正確な予測と温度上昇の正確な予測が可能になるのだと思われる。

今回の発表は、新たなファクターが見つかったので従来の地球温暖化モデル通りに地球温暖化が進んでいない理由だと推論した。海洋吸収も含む総ての熱収支が明らかにされていない時点で素人の私には何の推論も出来ない。尚、正しく熱収支が明らかにならないと従来型地球温暖化モデル(IPCC, 2007)が正しいとか正しくないとは云う事は出来ない事に成るが・・・それは別の機会にしたい。

2013年7月24日水曜日

皇太子様岡山へ御公務で御行啓あそばされる

朝日新聞デジタル:皇太子さま、岡山・大分へ 異例の「連続」地方公務 - 社会:


日中、備前市の関与先から岡山市北区の事務所に移動していたら交差点毎にアヒル(制服警官)の方が2名宛リツバンされておられ、真っ昼間なのに何故かニンジン(誘導停止灯)を用意されている。熱中症防止に温そうなアイソトニック飲料を飲みながら談笑して居られたり、物々しい警戒を気にした一般市民にセツグウをされている組も居られた。PCもゲッコーカメンも沢山走っていてモノモノしい。路側の広い三車線の道路で普段なら路上駐車がチラホラ駐まっている道路だが見事に片付けられている。

ナンだろうと思いながら移動してきたが、皇太子様が来岡されて有らせられたのか?

そう云えば数日前から通勤路周辺の草刈りやゴミ拾いに余念がないと気が付いてはいたが、こんな訳だったか・・・。路上駐車も一掃され歩道も車道も清掃が行き届いていて気持ちが良い。畏くも御皇族の皆様に在らせられては是非岡山にも度々御行啓賜ります様に・・・

2013年7月23日火曜日

原発推進派ではなく・・・

過去の言説(ブログ記事内容)から原発推進派だと思われているらしいが、私は原発推進派では無い。

今日の技術レベルに在る我々地球人類にとって原子力発電所は必要悪だと思っている。つまり、核分裂炉に頼らず無理なく人類全体に充分な供給が出来る・・・生物と地球環境に優しいエネルギーが将来的に出来るとしたら素晴らしいと思うけど現段階ではどんなに冷静に考えても原子力発電に頼らざるを得ない・・・と思っている。

我が国の原発反対論者の方は、2つの重要な事をワザと見落としていると思う。

1つ目は、20世紀末から一部の先進国と呼ばれる国々でエネルギーや工業化生産拠点を独占してきたが、今日では発展途上国と呼ばれる国々へ生産拠点が移り伴って先進国並みに要求エネルギー水準が上がり先進国並みのエネルギー需要が必要となりつつあり、そして、これからは後進国と呼ばれた国々でも要求エネルギー水準が先進国並みに上昇していく事になる。増え続ける地球人口を支える食料生産に限っても、もはや発展途上国や後進国と呼ばれる国々の機械化に頼らない古い形の農業生産では支えきれず機械化農業を行う為には全地球規模でのエネルギー需要はうなぎ登りとなるだろう。

2つ目は、今後我々日本人が恐怖すべき原発事故の脅威は、今後我が国が原発から卒業するか否かに関わらず全地球規模で普遍的に発生する危険性が有り、それは我が国が原発から卒業するか否かは殆ど影響を及ぼさないと云う事だ。全地球規模で急激に増えるエネルギー需要を満たす手段として新たな油田開発もシェールガスもメタンハイドレートも藻類に依る代替油生産も焼け石に水でしかなく一部の国々が独占してきた原子力発電所を全地球規模で増設していく以外の方法を当面は選択する事は出来ない。そして、熱核反応炉を科学的技術的に進化させていかないと廃炉に伴う高エネルギー廃棄物の処理を自らで行う事が出来ないのだ。

平時の核廃棄物の要保管基準であった100Bq/Kgが食品の安全基準と置き換わったと「福島の農作物は放射性廃棄物」だと扇情的なプロパガンダを繰り返して当選したタレント議員さんに何人かのキャスターが「原発のない日本の未来像」を尋ねていたが、明確なビジョンも持たずシュプレヒコールを繰り返す左派ポピュリストに過ぎないとの実態を暴いたに過ぎなかった。

レベル7(最悪レベル)事故として、1987年チェルノブイリ原発事故に次ぐ2011年3月11日の震災に依って発生した福島第一原発事故を起こした我が国が主張するのは烏滸がましい限りだが、全地球規模での原子力事故の撲滅の為に科学水準技術水準を維持し続け全世界に事故を起こさない原発を普及させる義務もあろうと思うのだ。レベル5のスリーマイル島原発事故を含め地球上では実は無数の原子力事故が発生していて多くの人命が失われているのだ。

過去記事にも書いたが、我が国日本が脱原発を果たしたとしても我が国を脅かす原発リスクが無くなる訳では断じて無い。原子力技術の発展を担う原子力村の極一部の優良種を育む耕作地としての商業原発の存在は必要悪だと割り切り、より安全な原発開発を目指して科学技術を進歩させ原子力技術の進歩で世界が再び原子力事故で損なわれる事を防ぐ事も、レベル7の原発事故を起こした我が国の使命なのカモ知れない。

太陽光発電と風力発電で全世界のエネルギー需要を満たす等と夢を見ても仕方が無い。何れにしろ、今世紀末時点では全世界で必要とされるエネルギーの約半分は核分裂炉で担っていて、一部が核融合炉に置き換わりつつある筈だ。今世紀末時点での自然エネルギーの比率は約50%位だろうか?(自然エネルギーとは云え、海洋発電や潮流発電や深地熱発電と云った自然環境を大きく損なう大規模な発電施設になる事は疑う余地もないが・・・)望まぬとは云え、その現実的な未来像を前に原子力技術の進歩から取り残される途を、自由貿易を拒否して経済的鎖国をする途を選ぶ事が、将来の我が国の国益になると扇動する左派ポピュリストに騙されてはならない。「自分達は決して責任を負わないという前提でコストを考えずに『弱者』の味方を演じる野党ビジネス」を止めた本格野党の登場に期待するしか無いのだろう。

2013年7月22日月曜日

二大政党制の終焉

今回参院選では大方の予想通り自民党が圧勝してしまった。

私自身は民主党による歴史的政権交代を全く歓迎しなかったモノの、我が国の戦後初の二大政党制移行を密かに喜んだのは事実だ。その時点での民主党政権はクソだが、近い将来にはマトモな二大政党制が機能する時も来るだろうと未来への希望を抱いたのだが、常軌を逸する民主党のグダグダぶりに我が国での二大政党制の到来は遠いモノになってしまった。

民主党の大失敗の原因とは、「自分達は決して責任を負わないという前提でコストを考えずに『弱者』の味方を演じる野党ビジネス」を政権与党になっても続けようとした事である。

野党連合は、バブル崩壊からの15年の足踏みを打破しようとした小泉政権の政策を「弱者切り捨て」と決め付け、社会システムが現代へアップデートするチャンスを奪い無駄遣いを益々増大させてしまったのだ。小泉政権では比較的正直にバブル崩壊からの15年の足踏みの原因分析を分かり易く公開していたが、国民には理解されなかった様だ。野党連合は、アメリカに唆された小泉政権がグローバリズム側に舵を切ったと評した。

そのシュプレヒコールの中で退任した小泉政権を継ぐ与党自民党政権も、そして、民主党への政権交代からの政権奪取を果たした安部自民党も、国民を謀るウソを前提に政策を語る様に成ってしまった。元々、そのウソをデッチ挙げたのは民主党だったが・・・、時代の言葉と成ったウソに上手く乗り安倍政権はを強力に展開し始めている。

「自分達は決して責任を負わないという前提でコストを考えずに『弱者』の味方を演じる野党ビジネス」と「責任政権与党ビジネス」に共通するのは、リアルな未来の国益を考えていない事である。

先の民主党政権には二重の意味でガッカリしたのだが、この事が将来に亘って日本国民への足枷と成って二大政党制への移行は慎重に成らざるを得なくなるだろう。是非、「自分達は決して責任を負わないという前提でコストを考えずに『弱者』の味方を演じる野党ビジネス」から脱却し「真の国益を考え政権交代に耐えうる野党ビジネス」に鞍替えする「本格野党」の登場に期待するしか無いのだが・・・野党党首の御歴々の御主張を拝聴する限りでは「自分達は決して責任を負わないという前提でコストを考えずに『弱者』の味方を演じる野党ビジネス」を止めるツモリは無い様だ。

やれやれ・・・

2013年7月19日金曜日

バスをキャンピングカーに改造

【画像】5年かけてバスを家に改造したったwwwwwww(80枚):



日本でも1BOX車やマイクロバスを改造して自作キャンピングカーを製作なさる強者の方も沢山居られるだろうが、RVの本場アメリカでは少しスケールがデカイ。




ま、キャンピング設備類は(個人的にはお馴染みの)米国キャンピングワールド等で売られているモノをガレージセール等で安く購入し並べているだけらしいけど・・・

2013年7月18日木曜日

朴槿恵政権の対中傾斜を懸念する人々・・・



東亜日報 {社説] "中国に共感を広めてこそ、南北統一も成功する"





6月末の訪中時に大歓迎された朴槿恵大統領は更に傾中化を推し進めようとしていると懸念する知識人も大韓民国にも存在する様だ。朴槿恵政権に距離を置く東亜日報以外の韓国紙は総じて今回の訪中を朴槿恵政権外交の勝利として賞賛している。




引用記事は7月1日付けの社説だが、同日付けの北京特派員コラムにも「韓中関係は易交難深」と書かれている。今回の訪中が、そして対中傾斜が、米国の核の傘からの離脱を中国と約束した事にも成りかねないと不安視する韓国国民も少なからず居るのだろう。米中の狭間でコウモリの様に振る舞う様を、中国は冷静に自国の国益を全うすべく虎視眈々と狙っているのでは無いかと云う不安・・・なのだろう。




大韓民国は反日教育を行っており韓国国民の最も嫌いな国は「日本」であり、2番目に嫌いな国が「北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)」そして、3番目に嫌いな国が「米国」なのだそうだ。長い歴史の中で中国の属国として支配下に置かれた事は人々の記憶から消し去り、太平洋戦争の戦敗国である日本に併合された歴史を逆恨みしているのだと・・・私は思っている。だが、何れにしろ、反日・反米・反北朝鮮との思想はあっても今日の大韓民国には反中という思想は普遍的では無いのだろう。




しかし、中国との対抗姿勢を鮮明化した我が安倍政権に対抗して対中傾斜を進めるだろうと思った私の予想に反して、朴槿恵政権はイソップ寓話のコウモリの途を選んだ様だ。




東亜日報 [社説] "作戦権返還の再延期、基準は国家安保だ"





太平洋戦争に於ける日本の戦争責任については日韓基本条約で「日本の援助に加えて、両国間の財産、請求権一切の完全かつ最終的な解決、それらに基づく関係正常化などの取り決めを行った」を約したにも関わらず未だに謝罪(と賠償)を求めてくる大韓民国なのだが、それよりも最近に起きた朝鮮戦争での戦争責任・・・特に中国への参戦責任へ謝罪(と賠償)を求める声は殆ど無いに等しい。大韓民国政府は1992年中韓国交正常化の折に朝鮮戦争への中国の参戦責任を中国に問うた事があるのだが、その際の中国共産党の回答は、米国を引き入れた大韓民国政府側の責任こそが先ず糾弾されるべきと一喝されて以来、中国へ謝罪を求める事自体がタブーとなったのだろう。




そして、2015年12月に予定された戦時作戦統制権が米国から返還されてしまうと米国からの庇護を失うと云う不安、憎むべき「日本」の敵である「中国」との友好関係を強化し「中国」の後ろ盾を得て「日本」との交渉を有利に進めたいと云う思惑、そして、反中思想は無いモノの民族の魂に刻まれた恐中感情、世界経済の悪化がもたらす韓国経済の急激な衰退・・・恰も・・・日韓併合に甘んじたあの頃の朝鮮と重なって見えてしまうのは私だけだろうか?




恐らく・・・朴槿恵政権は米国に安全保障を委ねながら中国に経済援助を求めると云う離れ業を試みるのだろうと思うが、実は今日まで韓国経済を牽引してきた資本は大部分が1997年のIMF危機後に米国資本に席巻されていて米国の経済的植民地化していたのだが、何故か急速に資本の散逸が始まっていている。だが、国内経済の立て倒しに躍起と成っている中国は韓国企業への中国資本参入には消極的の様だ。朴槿恵大統領が今回の訪中で取り付けてきた「国際金融危機に共同で対処する」と云う中国からの外貨スワップ枠の拡大延長を含む援助は、米国の核の傘の下で米国の安全保障に支えられた中でも実行されるのだろうか?




「面従腹背」はお家芸なのカモ知れないが、米中の狭間でコウモリを演じ続けられる程、米中は甘くないと思われる。朴槿恵政権には非常に難しい舵取りが迫られている。



2013年7月12日金曜日

H7N9型鳥インフル、世界的大流行の危険 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

H7N9型鳥インフル、世界的大流行の危険 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞):


備えあれば憂いなし・・・のモットーの下、我が家は新型インフルエンザ対策にタミフル・リレンザの備蓄をしているのだが、H7N9鳥インフルエンザ・ウイルスに対し総ての年代の日本人に免疫がないことが東京大と国立感染症研究所などの研究で判明し、更に動物実験のレベルでだがタミフルやリレンザ、イナビルと云った従来型抗ウイルス薬は効きにくいと判明した。但し、治験中のT-705(富山化学)だけは効果があったらしい。T-705は、従来の抗ウイルス薬であるノイラミニダーゼ阻害薬と異なりRNAポリメレースの阻害薬(C型肝炎用の抗ウイルス薬の作用機序で、インフルエンザ・ウイルスのRNAの転写や合成を阻害)で耐性が生じにくい(筈)。

用心の為に、T-705を備蓄していたい気分だが治験中の新薬は「おいそれ」とは入手できないだろう。2009年の豚インフルエンザの流行に備えて接種した「23価肺炎球菌多糖体ワクチン」の効果5年の範囲内だから・・・従来型の予防で乗り切るしかないのだろう。



2013年7月11日木曜日

放射性ストロンチウム-90

過去、別ブログに書いていたが民主党政権下で放射性ストロンチウム-90の汚染マップを出す出さないで揉めた事があった。その後の政権交代で、その当時の計測データが公開された。

福島第一原子力発電所の重大事故で放出された放射線量は、放射性セシウム-137が 1.5×1016ベクレル、放射性ストロンチウム-90 が 1.4×1014ベクレルと推定されている。つまり、放射性ストロンチウム-90は放射性セシウム-137の放出量の約100分の1だとされた。

だが、政権交代後に公表されたデータ・・・原子力発電所から 2~7km離れた地点において 4/30~5/1 にかけて採取された地表土壌の放射能濃度は、放射性ストロンチウム-90 濃度が 4.1~68 ベクレル/kg であり、放射性セシウム-137 濃度が 17,000~270,000 ベクレル/kgであり、放射性ストロンチウム-90は放射性セシウム-137の検出量の約2000分の1〜4000分の1であった。

計算して得られる生成量より、原子力発電所から 2~7km離れた地点で採取された量が約20〜40分の1だった場合、実際の放出量が約20~40分の1だった(炉内に多く残留している)か、放射性セシウム-137とは異なる拡散をしたかの何れかだと思うのだ。これはキチンと検証すべき問題なのに、この問題を意図的に蒸し返す事を避けているかに思えてしまう。

放射性セシウム-137 と放射性ストロンチウム-90 を経口摂取した場合、放射性セシウム-137は物理的半減期は約30年だが生物的半減期は70〜100日とされていて主にγ線を放出、放射性ストロンチウム-90は物理的半減期は約29年だが生物的半減期は50年以上とされていて主にβ線を放出する。放射線の性質の違いから放射性ストロンチウム-90の方が放射性セシウム-137 より怖いと騒がれたのに・・・

尚、放射性ストロンチウム-90は放射性セシウム-137の検出量の約2000分の1~4000分の1だった理由には、主に2通りがあり、安心な説ではヨウ素の融点113.6℃、沸点183.4℃、セシウムの融点28.5℃、沸点668.4℃と比べてストロンチウムの融点769℃、沸点1384℃が高いので燃料棒の温度がそこまで上昇しなかった為に放射性ストロンチウム-90の飛散量が少ないと云うモノだ。逆に、ストロンチウムの方がイオン化したり化合物化し易いので冷却水と共に海に流れ出たか蒸気として広範囲に飛散したと云う説もある。

例え隠蔽しても廃炉作業で炉心の解体が始まれば隠し通せるモノとは思えないので、放射性ストロンチウム-90は恐るるに足らずと云うのなら早い内に正式な情報公開を行うべきではないだろうか?

不安を払拭すべく正しい情報を積極的に公開しても、原子力反対しか眼中にない方々には届かないのカモ知れない。又、情報公開が新たな風評被害を生むと云う主張も尤もだ。だが、商業的原子力発電は・・・今の技術階梯にある地球人類には必要悪として享受すべきプロメテウスの火として、再び地球上で原子力発電所で重大事故を起こさない為にもキチンとした情報公開は不可欠なのではないだろうか?

尚、余談だが・・・別ブログ過去記事にも書いた筈だが、イタイイタイ病(岐阜県の三井金属鉱業神岡事業所(神岡鉱山)による鉱山の製錬に伴う未処理廃水により、神通川下流域の富山県で発生した鉱害で、日本初の公害病で四大公害病のひとつ)の後、神通川流域の除染が完了したとされるのは2012年3月の事だ。1910年代の発生から因果関係の認定まで約60年を要し、除染が開始されてから約33年を経て・・・不完全ながら除染が完了したのだ。(不完全ながらと表現したのは、勝訴から30年を経て公害への関心が薄まり除染事業の継続への資金難に陥り当初の計画通りには除染作業は行われなくなり形としての終結宣言を下したに過ぎない・・・と私は思うからだ)福島第一原子力発電所で発生した重大事故に依る汚染の除去は、恐らく・・・神通川流域土壌復元事業よりも地元住民の熱意と膨大な期間と莫大な費用が継続し続けなければ当初の計画通りには完了しないと思うのだ。過去の実例を鑑み・・・被害を受けた方が納得できる形で人生をやり直す事が出来る保障へ切り換える事も必要なのではないかと思う。震災発生から2年を経過しても未だ30万人を越える人々が避難している現状を他人事として放置したままで我々日本国民は身勝手に何を語ろうと云うのだろう?

2013年7月4日木曜日

映画館で映画を、ほとんど観ない人45.8%

毎月映画館で映画を観る人は8.8% ほとんど観ない人45.8% - Ameba News [アメーバニュース]:


田舎者なので最寄りのシネコンでは公開されない映画が増えて困っている私なのだが、「千と千尋の神隠し」や「ハリーポッター」シリーズで復活を果たし「アバター」でカンフルを打たれたかに思えたが映画業界だったが続くヒット作不在と景況感の悪化の中で史上最悪ペースに落ち込んでいるのカモ知れない。

制作側も、興行側も・・・映画館離れなのか、映画離れなのかを真剣に分析して、粗製乱売を止め映画好きを裏切らないで欲しいと思う。

2013年7月3日水曜日

縁起を担ぐなら「おかわり」を

禁煙を開始して1年強が経過した。最初の内は、健康を心掛けた食生活の賜か・・・体重は増えなかったのだが、健康に留意する機会が減ると共に(以前の不健康な食生活に戻り)体重がドンドン増えてしまっている。但し、喫煙習慣が在った頃と比べて、食べる量が増えた訳では無いツモリなのだが・・・歴然と体重が増え続けている。

娘や奥様には、ご飯の「おかわり」を止めれば良いと御助言を頂く。だが・・・、ご飯を「おかわり」しないのは縁起が悪いので、縁起の悪い行いはすべきではないのが礼儀作法なのだ!!

ご飯を「おかわり」しない「一膳めし」は、通夜の枕飾りの山盛り飯を連想させるから縁起が悪いのである。他にも、通夜の「一膳めし」の作法では、真ん中に箸を差して立てるので「立て箸」は縁起が悪いとされ、骨上げの作法から「箸から箸に渡す行為」を「合わせ箸」としてマナー違反とされている。

だから、食事のマナーとして私は、止むを得ず「おかわり」をするしか無いのである。

あぁ困った!