2018年10月29日月曜日

外国人観光客にはドシドシ声を掛けるべし

先日の記事に対して、複数のメールを頂いた。もし私の予言する様に、今後はFIT(
海外個人旅行)者がキャンピングカーで国内旅行をするケースが増えると国内のキャンピングカーユーザーも迷惑を受ける事が増える・・・のなら、どう対処すれば良いのか?・・・と云う御質問である。

そんな大それた事を市井の一般人の私に決める事は出来ないが、自分自身で出来る事と、行政にしか出来ない事を分けて考えるしか無いだろう。基本的に、第一義的には外国人旅行者誘致を管轄している国交省のお仕事だと思う。飛行機や船で入国してきた外国人全員に日本国内のマナー集を渡して頂くのが良いだろうが、そんな冊子に車中泊マナー等のレンタル・キャンピングカーでしか起き得ない問題を列挙するスペースは無いだろう。だから、レンタカー業者やレンタル・キャンピングカー業者が車両引き渡し時に、多国語表記の車中泊マナーやキャンピングカーべからず集を渡す様に国交省とレンタカー業界がタッグを組んで取り組んでもらうしか無い。

でも、恐らく実際は、車両の説明や宿泊可能施設の検索方法に終始して。マナーや禁止事項の説明には至らない筈だ。

だから、その後は、国民の義務なのだろうか?

先日の記事に書いた通り、日本社会が世界に誇れるお行儀の良い国になった理由は、日本人の島国根性・・・村八分や陰口、足の引っ張り合いなどの「恥ずべき文化」を駆使して「無礼」な人間に対する激しい迫害が行われ、出る杭として打たれない様に虚礼として礼儀正しく振舞っているダケだと思っている。この背景の上に、日本流のいじめの構図が存在するので、いじめ問題の解決方法も「いじめる方が悪い」と云う正論だけでは絶対に解決しない。だから、日本流の躾を短期滞在の外国人旅行者に施すには、申し訳ないが意図的な迫害を加えるしか無いと思うのだ。

日本社会でも、子供に対しては村八分や陰口、足の引っ張り合い等々の「恥ずべき文化」を駆使して迫害する風にはなっていない。子供は社会全体の財産として我が子に諭す様に怒鳴りつけるのが日本流だった筈。だから、町内には怖いオッサンが居て、挨拶をしない子供やゴミをポイ捨てする子供や、マナーを守らない子供には、野太い声で怒鳴りつけてきた。(今なら児童虐待事案として通報されるらしいが・・・)

我々が選挙で選んだ国家行政が誘致した外国人旅行者なのだから、我々にも責任の一端は存在する。マナーに反する外国人旅行者を見掛けたら、町内の頑固ジジイの様に怒鳴りつけてやれば良いのだ。1人が怒鳴りつけても効果が薄いが、同じマナー違反を続けたら次々と日本人に怒鳴りつけられる事が続けば、その国の旅行ガイドにも日本のマナー集・べからず集が乗るかも知れないでは無いか?

私自身は一言居士なので、マナーの悪い外国人観光客にはカタコト英語でも一声かける派である。国際交流には興味が無いのでマナーの良い外国人には特に声を描けない。目があったら軽く会釈する程度が奥ゆかしい日本人的で良いだろうと思っている。

並んでます。並んで下さい。      We are in line. Q please.

ここは左側通行です        Keep to the left.

ここは有料です。       Here is a fee.

神聖な場所なので静かに!   Quietly , this is a sacred place.

写真を撮るな!と書いてある  There wrote , don't take a picture.

ゴミを捨てるな!       No litter.

(指示に従ってくれたら)   
ご協力に感謝します      Thank you for your cooperation.

無視されたら         「◯◯しないでって頼んだのに、こいつ無視したぜ!」
               と大声で周りの人に日本語で云う。村八分や陰口
               好きの日本人は必ず応じて一緒に非難してくれる。

又、過去記事にも書いた通り、旅行者には守れない規則が存在する。特に、ごみ収集等に関しては、その地域に住んでいる住民の税金で公共サービスが行われているので住民以外がゴミを捨てるには問題があるとする意見が多い。だからか・・・

高速道路のサービスエリアのトイレの洗面台で釜を洗っていたのは、どう見ても車中泊旅行者ではなく観光バスの団体旅行者だった。峠の釜めし本舗おぎのやの店舗なら食べた後の釜を洗ってくれる無料サービスがあるが、観光バス車内で配られた峠の釜めしの包装紙に書いてある通り、釜を持ち帰ったら家で御飯が炊けるを試す為には、釜を洗って持ち帰るしか無い・・・のだろう。

観光バスでの旅行の際に、あっちこっちの立ち寄り先では名物の軽食を販売している。特に観光バスの旅行者向けには、旅行社からの斡旋込みなので熱心に販売して下さる。そんな食べガラは、次の土産物販売軽食販売の斡旋契約先なら快く捨てさせて下さるが、単なるトイレ休憩で立ち寄ったドライブインでは断られた事があった。(因みに、その観光バス旅行の間のゴミはバスガイドさんは快く引き受けてくれたが、バスが高速に上がって最初のサービスエリアで人数分の弁当ガラとペットボトルと空き缶が分別されずに大袋に入れられゴミ箱の前に放置された)

京都観光の合間に、テイクアウトスイーツを買って食べたのは良いが、その食べガラを捨てる場所がナカナカ見つからない。別のテイクアウト軽食の店で商品を買った際ですら持ち込みゴミだと拒否された事がある(変に丁寧な京都風の言い訳付で断られたのが更に不快だった)。まさか旅館かホテルに帰るまでゴミを持ち帰れと云うツモリなのだろうか?

管理事務所が付いた分譲別荘なら自治体のゴミ収集日に限らず管理棟のゴミステーションにゴミ出しが出来るのだろうが、単独の別荘に週末訪れるとゴミ収集日では無い日曜日に規則違反をしてゴミ出しして帰るしか無いだろうし、収集日に出せないゴミを持ち帰れと云うなら、生ゴミと一緒に電車に乗らなければならない事になる。

キャンピングカーでキャラバンをしていると、ついつい内食をしてゴミ出しに困る事になる。そんな際にオートキャンプ場泊やRVパーク泊を入れるとゴミ出しが出来て良いのだが、GWや盆休みの繁雑期にはオートキャンプ場泊やRVパーク泊の予約が取れない事がある。(でも官営オートキャンプ場では・・・事情を話せばゴミ出しやトイレタンクのダンプの許可が頂けるケースが多い・・・と云うか断られた事は一度も無い。外食は全くゴミが出ないし、中食なら大手のスーパーなら洗浄した食品トレーは資源ごみとして引き受けてくれるのでキャンピングカーのギャレーは食品トレーの洗浄用に不可欠カモ?)

もし本気で住民以外はゴミを捨てるなと徹底するのなら、ゴミが発生する飲食物を売ってはダメだ。守る事が困難なルールを破る事がマナー違反と云うのなら、観光客は呼ばない方が良いだろう。

最近、スペインで最も多くの観光客が訪れるバルセロナや、世界的な観光都市であるイタリアのベネチアなどで、相次いで住民による観光産業に対するデモがあったと報道された。同様に、日本の京都市でも流入する観光客が住民税で賄っている行政支出に悪影響を及ぼしているとの声が挙がっている。
前述のスペインやイタリアに限らず、行政が呼んだ外国人観光客に伴うマイナス部分への対処の為、多くの国ではホテル等での宿泊税等を徴収している。(但し、ドミトリー ≒ ユース方式の民泊では宿泊税が掛からないので問題になってもいる)勿論、入国税も徴収している。それを行政が但しく運用すれば問題解決となる筈だが、実はそうでも無い。
観光は産業なので、その産業に携わる人々にとっては飯の種であっても、その産業とは無関係な人々にとっては一方的な迷惑でしか無い。過去記事に書いたが、我が家の前は妹尾川土手沿いに桜並木が存在して桜のシーズンには花見客がやってくる。狭い道路に無余地駐車したりカラオケで騒いだりゴミを放置して帰ったり酔っ払いがトイレを貸せとやってくる。実に一方的な迷惑でしか無い。だから京都市民の気持ちが理解できない訳では無い。

第3回未来の公共交通まちづくり 検討部会 - 京都市



流入自動車抑制政策として、将来的に京都市に流入するETC(高速道路・有料道路等での自動通行料金収受システム)装着車から一定の流入調整金を徴収するべく現在社会実験が開始されている。本来は料金所を設けて全車両から徴収するのが良いのだろうが、大人の事情でETC装着車限定となるらしい。(料金が収受出来なくても何ら制約は無いのでETC未装着車なら料金不要)他にも、流入自動車抑止対策として駐車料金の大幅値上げや駐車容量抑制を行うのだそうだ。
京都市内市街地に2つ目のRVパークが稼働し始めたので、キャンピングカーで京都観光に行きたいと思っていたが、RVパークを利用して京都観光に訪れると宿泊税はどうなるのだろう?もしRVパーク利用者が、宿泊税から免れ得るならフリーライダー化してしまう。入湯税は自動販売機式と云う温泉施設が多いが、宿泊税も自動販売機式になるのだろうか?
但し、自動車流入抑制と宿泊税を課した原資で、京都市は何をするのかが問題となる筈だ。自動車流入税は、今後パーク&ライドを徹底し流入自動車制限を行ったとしてもFIT客のレンタカー対策にはならない気がする。日本の狭い駐車場の枠内に駐車できる技量を国際免許のFIT客に求めるのは酷と云うモノだ。パーク&ライドの案内を効率的に示す方法が最重要となる。そして、バス路線図や鉄道地下鉄路線図のスマホ等での閲覧を前提とした多言語での整備と共に、郊外の鉄道駅最寄りやレンタサイクルステーション最寄りに観光用駐車場やRVパークを数カ所程度に集約して設置する必要性もあるだろう。(バス停脇の観光駐車場やRVパークは・・・)でも、そんな施策に掛かる原資が200円程度では、実効力のある対策には成り得ないと思うのだ。

因みに、先に例を挙げたヨーロッパの観光都市バルセロナの場合居住する住民数は160万人に対して観光客が年間延人数で3200万人、そのスペイン全体で国民4700万人に対して観光客が7500万人訪れている。我が国では国民1億2680万人に対して海外から3000万人弱であり陸続きのヨーロッパの比では無い事から、国家行政が誘致した外国人観光客に対する行政施策のお粗末さが問題の前提にあると思われる。尚、殊スペインのバルセロナを例にすれば、未公認の民泊やホテルの無秩序な増加や、未公認脱法の白タクや観光ガイドを放置した事こそが行政の怠慢だと云う市民デモだった。大量に押し寄せる観光客を排除してくれと云うデモでは無かったので、京都市の市民感情とは少し趣きが異なると思う。

21世紀のキーワードは多様性の容認だ。国内でも日本人観光客のパーソナル化に追従出来ず日本の観光産業はインバウンド頼みとシフトした。でも、外国人旅行者も大人しく通訳付きの観光バスに揺られてやって来る時代は過ぎた。日本の観光産業は広く薄い個人旅行者に満足感を与え、薄利(とは限らないが)多売して収益を得る方向にシフトしなければならない。もう観光バスに乗り合わせてやってくる団体観光客だけを欲するのは時代錯誤では無いだろうか?

RVによる車中泊旅行者への取り組みへの、観光行政や観光産業の対応に期待したい。



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