2014年7月18日金曜日

女性自身[光文社女性週刊誌]Web版より

医師が教える健康常識「悪夢を見る人はビタミンB6欠乏」(健康) - 女性自身[光文社女性週刊誌]:


表題「医師が教える健康常識」の部分で、既に少し眉唾感があるのだが・・・




ビタミンB6には確かに引用記事のような機能があるのだろう、だが、私の健康常識ではビタミンB6は腸内細菌が合成するので不足しないのだと思っていたが、確かに抗生物質の過剰摂取等や不健康な食生活等で腸内細菌のバランスが狂うと、連鎖の果てにはビタミンB6不足にも至るのだろう。






ここで天然型のビタミンB6製剤をさり気なくお薦めする辺りが眉唾感倍増だ。商業誌とは云え、ここではプロバイオティクスの生きたまま腸まで届く系の乳酸菌や、オリゴ糖などのプレバイオティクス系の商品をさり気なくプッシュしておけば良いのに・・・



しかし、この引用記事の前半【運動した直後にビタミンC、ビタミンEをとると老化が早まる】が事実ならば新常識カモ知れない。ビタミンCやビタミンEは確かに抗酸化物質として知られているが抗酸化物質として人体生体内で最も活躍しているのは痛風の原因物質として知られている悪玉イメージの尿酸である。サプリメントを売ろうとする商業主義が、日本人の好む二元論と云った幼稚な思想に基づいて・・・原理としてのの構図を、恰も「おとぎ話」的な善玉と悪玉として固定化し判りやすくする為に色分けをした結果なのだろう。こうして、子供にも判りやすく二元化した常識を、日本に住まう大衆共通の常識として普遍化を行い、おとぎ話の上に日本人が大好きな権威を重ねれば、新たな知見は常識となり事実となっていくのだろう。



勿論、胃腸とアンチエイジングの第1人者で在らせられる栃木市の江田クリニック院長・江田証先生御自身の知見と云うよりソースとなる学術論文は存在するのだろうが、その読み説きがサプリメントを売ろうとする商業主義に曲げられると、知見も曲がってしまうのだろう。




私の知る新常識では、水溶性ビタミンであるビタミンCは過剰摂取の弊害は無いと云われていたが、酸素欠乏状態である所謂虚血状態の生体内に於いてはビタミンCは周囲の鉄イオンと積極的に反応し活性酸素を作り出してしまう事が立証された。活性酸素を消去する筈の抗酸化作用を期待する善玉のビタミンCが、悪玉になってしまう事から特別な治療目的以外での過剰摂取は「百害あって一利なし」となるのだが、それは十数年掛かって組み上げた現在日本の常識おとぎ話とは反するので対応を苦慮していると云ったトコロだろうか?尚、ビタミンEに関しては、以前から過剰摂取の弊害が知られている通り特別な治療等で必要な場合以外用法用量を超えた摂取は害にしかならないので要注意。






ローマは1日にして成らずの通り、美や健康も安易なサプリメント補給で早成しないと云う事だろうか?

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