2013年12月17日火曜日

抗生物質では風邪は治らないのに?

風邪の原因の約90%はウイルス感染が原因だと云われていて、抗生物質はウイルスには効かないのだから、風邪の時に抗生物質を処方する医師は薬を売りたいが為に処方しているか、患者ウケを狙って薬の種類を増やす為に処方している・・・のだと知人から教わった。

医療機関自らが必要の無い薬まで販売して利益を得る所謂「薬漬け医療」が切り口となり、我が国で医薬分業を導入した最大の理由だとされた。その当時から、風邪の約90%はウイルス感染が原因だから抗生物質を飲ませる必要が無いのに薬を売りたいが為に処方している・・・と云われていた。だが、今日では大部分の医療機関が医薬分業を達成していて、無用な薬を処方しても医療機関自らは儲からない仕組みになったのに、やはり風邪で受診して抗生物質が処方されているのだろう。

勿論、約10%の細菌性の風邪には抗生物質は有効なのだろうが、細菌性かウイルス性かの弁別が確実に診察だけで行えるとは思えない。陰謀説が好きなタイプの人は・・・私の知人もそのタイプだが・・・製薬会社と医師がグルになっていると主張する。しかし、見せて頂いた処方箋にはジェネリック代替を妨げない内容だったので特定の製薬メーカーとのタイアップでは無さそうだし、隣接する薬局とのタイアップが嫌なら遠くの無関係の薬局に行けば済むだろう。

不必要な抗生物質投与に因って細菌は抗生物質に対する耐性を持つようになっていて、別種の医療問題を生んでいるのは事実で有り、人類全体の未来の為にも抗生物質投与は必要な時のみに行うべきなのだろう。その知人の方にも申し上げたが、人類全体の未来の為に血液検査で細菌性かウイルス性かを確定した上で処方をする様に伝えるか、そもそも抗生物質を処方する理由は何かを医師に尋ねるべきだろう。更に云えば、医師に信頼が置けないなら安易に医療機関を受診する事を止めると云う選択もあるだろう。

抗生物質が効く細菌性の風邪は、肺炎球菌モラクセラ・カタラーリス黄色ブドウ球菌溶連菌等があるだろう。最初はウイルス性の風邪だったのだが、二次感染として細菌性感染も併発していく(風邪をこじらす)場合もあるだろうし、抵抗力が落ちた事で常在細菌への日和見感染も有り得るし、中耳炎副鼻腔炎気管支炎肺炎と云った長期化慢性化すると自然治癒が難しくなるモノや、脳炎と云った命に関わる重篤な合併症を引き起こす事もある。

医師ならぬ素人に、それらの見極めが出来るとは思えないので無用な薬は飲みたくないと主張した上でホームドクター足る特定の掛かり付け医に受診すべきだろうか?
医師も商売なので、患者さんの意向を尊重した上で極力無用な薬は処方しないように(その患者さんに気に入られようと)してくれる筈なので、風邪の際には自分自身と性格の合いそうな掛かり付け医を探す作業だと割り切って受診されては如何だろうか?




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